パルコ・プロデュース「サクラパパオー」PR

「サクラパパオー」鈴木聡×中屋敷法仁

「サクラパパオー」
鈴木聡×中屋敷法仁

このカンパニーで、競馬場に負けない熱狂と興奮を!

負けるから人生訓が生まれる

──鈴木さんはこの作品を執筆された時期、実際に競馬にハマっていたそうですが、劇中のエピソードの中に実際に鈴木さんが体験されたものはありますか?

鈴木 ないですね、完全フィクションです。こんなことがあればいいなと思いながら書きました。

──中屋敷さんは、競馬の経験は?

中屋敷 ありません。ギャンブルの才能がなくて、この間キャストの皆さんと一緒に競馬場に行ってそれは確信に変わりました。向いてない一番の根拠は、張っちゃいけないときに張るんですよね。前のレースで負けた悔しさから。

鈴木 それは危ないね。

中屋敷 そうなんです。よく競馬好きな人たちってロマンとか人生訓に行き着きますけど、ロマンを語らないときっと収まりつかないんだなって、それはなんとなくわかりました。

鈴木 それはね、負けるから人生訓つくっちゃうんだよ。勝ってたらつくらないと思うな。だから僕は人生訓いっぱいつくったのよ。「人間は週に一度は絶望したい動物だ」とか、名言をね!

中屋敷 あははは!

──そこまでハマっていた競馬をやめるきっかけになったのは?

鈴木 ほかのことが全然できなくなっちゃったから。僕は3頭に絞る買い方を自分に課していて、その3頭を決めるまでのプロセスに、自分が試される感じだったわけ、自分というものを。

中屋敷 “というものを”!(笑)

左より中屋敷法仁、鈴木聡。

左より中屋敷法仁、鈴木聡。

鈴木 弱さとか情報収集力、決断力とかそういうものが、馬券を買うことで試される。最後は一番マニアックな競馬の雑誌を買って、調教状況とかが水曜くらいからスポーツ新聞に出ますから、それも研究して。しかも当時はネットがないので競馬専門のグリーンチャンネルって番組を引いたり、馬券を買うシステムを自宅に引いて日本中の馬券が自宅で買えるようにしたり……だからもう結局、ずーっと競馬のことだけ考えてるわけです。で、やめようと。

──はー、それは大変ですね……! ではそのご経験を踏まえて、この作品をきっかけに競馬に行ってみようと思っている方たちにアドバイスをお願いします。

鈴木 僕はまず競馬場に一度お出かけになることをお勧めしたいですね。本当に大人の遊園地みたいなところがあって、僕が最初に府中の競馬場に行ったときは、東京にこんなに空が広いところがあるんだって思ったんですよ。で、やっぱり走ってる馬はきれいですわ、ぴっかぴかしてて。そこに焼きそばもホットドックもビールもありますし、いろんな楽しみ方がある。1人競馬好きな友達を入れて3・4人で行くとこれは楽しいですなあ。大金を賭けなくてもよくて、1レース300円くらいのつもりでいけば5レースで1500円でしょ、それで半日十分楽しめますから。それに競馬の予想の仕方ってね、最初は馬の名前や見た目のかわいさでもいいと思うんです。ビギナーズラックってあるから、本当に気楽に、楽しんでもらえればいいと思うんです。

中屋敷 僕は常々、競馬と演劇は似ているなと思っていて。この俳優さんが出ているならどんな小さな役でも観に行こうと追いかける気持ちって、勝ち馬だけじゃなく好きな馬を応援したくなる気持ちと似てるなと思うんです。あとライブのものに夢を託すとか、人生観を投影するのも似ている。だから今回も、競馬場のあの熱狂を、キャスト1人ひとりが巻き起こせたらいいなって思っていて。初めて競馬場に行ったときに、「世の中にこんなにたくさん競馬場に行く人たちがいるんだ!」って思ったんです。しかも開場前から待ってて、ゲートが開くやいなや、みんな中へ走って行きましたよね(笑)。

鈴木 そうだね(笑)。

中屋敷 今回は、そんな舞台の空気や熱狂で、お客さんをどう興奮させるかを考えていて。それには、舞台の上というよりは客席を含めた劇場空間をどう演出していくか、ということを考えています。みんなが1つのレースに向かって熱くなっていくさまが描けたら、と。

鈴木 まず劇場に入ったら、舞台美術に「おっ」と思うと思いますよ。僕がイメージしてないこともたくさん出てくると思うけど、それがうれしい。期待してます!

左より中屋敷法仁、鈴木聡。

左より中屋敷法仁、鈴木聡。

塚田僚一からコメント到着

「ウズウズしてます!」

僕は2001年公演の資料映像をDVDで見せてもらったんですが、とても素敵な作品で、嬉しく思うと共に、演出家の中屋敷さんをはじめとする皆で作り上げたこの作品を見てもらいたい、喜んでいるだけではなく今から「やるぞ! 楽しいものを届けたい!」という気持ちです。ウズウズしています。

僕が演じる田原(たばら)は、歳がわりと自分に近いんです。

2001年の映像を見て感じたのは、裏表がない真面目な人なんだなというところ。恋人の前で嘘がばれてしまうシーンが序盤にありまして、そんな女性や恋人に対して「格好つけなくてはいけない」と思えば思うほど背伸びしてしまって、それで我慢してしまったり嘘をついてしまったりして最終的にボロが出てくる。でもそういう部分もなんだかかわいらしくて、すごく等身大な感じがしました。

自分も嘘をつけないタイプなので、そういうところは似ているのかなと思います。今の段階ではわからないですが、素のままで演じられるかもしれないです。でも、競馬場を舞台にした作品ということで競馬の話や専門用語も出てきますし、これを機に勉強してみようかなと思います。

パルコ・プロデュース「サクラパパオー」
パルコ・プロデュース「サクラパパオー」
  • 2017年4月26日(水)~30日(日)
    埼玉県 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
  • 2017年5月10日(水)~14日(日)
    東京都 東京国際フォーラム ホールC
  • 2017年5月16日(火)
    宮城県 電力ホール
  • 2017年5月19日(金)
    愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT
  • 2017年5月25日(木)・26日(金)
    大阪府 サンケイホールブリーゼ

作:鈴木聡
演出:中屋敷法仁
出演:塚田僚一(A.B.C-Z) / 中島亜梨沙、黒川智花、伊藤正之、広岡由里子、木村靖司、市川しんぺー、永島敬三 / 片桐仁

舞台は間もなくトワイライトレースが始まる、とある競馬場。田原俊夫(塚田僚一)は婚約者の岡部今日子(黒川智花)と競馬場デートを楽しもうとしているが、そこへ正体不明の女性・ヘレン(中島亜梨沙)や彼女に入れ込むエリート公務員・的場(片桐仁)や井崎(伊藤正之)が現れる。競馬場での田原の様子に結婚への不安を感じた今日子は、馬券窓口で出会った幸子(広岡由里子)につい相談してしまう。さらに優柔不断な横山(市川しんぺー)や予想屋の柴田(木村靖司)など、さまざまな人物の思いが錯綜する中、第4レースに出走予定のサクラパパオーがパドックに登場するのだった。

鈴木聡(スズキサトシ)
1959年東京都出身。博報堂でコピーライターとして活動しながら、1984年に劇団「サラリーマン新劇喇叭屋(現ラッパ屋)」を旗揚げ、脚本・演出を担当。現在は脚本家として、演劇、映画、テレビドラマ、新作落語まで幅広く執筆。代表作に「阿 OKUNI 国」「恋と音楽」シリーズ、NHK連続テレビ小説「あすか」「瞳」、テレビ東京「三匹のおっさん 3」など。第41回紀伊國屋演劇賞個人賞、第15回鶴屋南北戯曲賞を受賞。作・演出を手がける、わらび座「ミュージカルKINJIRO~本当は面白い二宮金次郎~」が5月より全国各地で上演予定。
中屋敷法仁(ナカヤシキノリヒト)
1984年青森県出身。高校在学中に発表した「贋作マクベス」にて第49回「全国高等学校演劇大会」最優秀創作脚本賞を受賞。青山学院大学在学中に柿喰う客を旗揚げ、2006年に劇団化する。劇団公演のほかに外部プロデュース作品も多数。主な作品に、女体シェイクスピアシリーズ、「露出狂」作・演出、「飛龍伝」演出、「黒子のバスケ THE –ENCOUNTER-」脚本・演出、なかやざき企画「フランダースの負け犬」、Dステ 20th「柔道少年」演出など。6・7月に「黒子のバスケ -OVER-DRIVE-」の演出を控える。