「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」

「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」

セバスチャン役・古川雄大インタビュー
舞台裏から役作りまで、本編動画も交えて振り返る

2015年11月から12月にかけて大阪、宮城、東京、福岡、そして中国3都市で上演された 「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」。去る4月にDVDが発売され、5月18日には、秋に上演される新作「ミュージカル『黒執事』~NOAH’S ARK CIRCUS~」の詳細が発表された。ジョーカー役の三浦涼介など追加キャストも明らかになり、期待が高まる。

ステージナタリーでは、セバスチャン役の古川雄大にインタビューを実施。「-地に燃えるリコリス2015-」公演時のエピソードや、新作への意気込みを語ってもらった。本編の動画も随所に挟んでいるので、併せて楽しんでほしい。なおコミックナタリーでは原作者・枢やなの担当編集者、熊剛氏へのインタビューを公開している。

取材 / 坂本恵
文 / 岸野恵加

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「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」
発売中 / アニプレックス
「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」[Blu-ray+DVD]
[Blu-ray+DVD] 8640円
ANSX-10025
「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」[DVD2枚組]
[DVD2枚組] 7560円
ANSB-10025
収録内容
本編ディスク(BD/DVD)

東京公演の模様を収録(約160分)

特典映像ディスク(DVD)

稽古場から中国公演まで密着したドキュメント映像/突撃キャストインタビュー企画「アバーラインとハンクスの事件簿」を収録(約135分)

原作:枢やな(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)
演出:毛利亘宏
脚本:井関佳子

キャスト

セバスチャン・ミカエリス:古川雄大
シエル・ファントムハイヴ:福崎那由他
グレル・サトクリフ:植原卓也
チャールズ・グレイ:矢田悠祐
チャールズ・フィップス:広瀬友祐
ウィリアム・T・スピアーズ:輝馬
ドルイット子爵:佐々木喜英
バルドロイ:鷲尾昇
フィニアン:河原田巧也
メイリン:坂田しおり
フレッド・アバーライン:高木俊
シャープ・ハンクス:寺山武志
葬儀屋:和泉宗兵
劉:荒木宏文
マダム・レッド:AKANE LIV ほか

「ミュージカル『黒執事』~NOAH’S ARK CIRCUS~」

原作:枢やな(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)
脚本:竜崎だいち・毛利亘宏
演出:毛利亘宏

キャスト

セバスチャン・ミカエリス:古川雄大
シエル・ファントムハイヴ:内川蓮生
スネーク:玉城裕規
ビースト:田野アサミ
ダガー:三津谷亮
ウィリアム・T・スピアーズ:輝馬
バルドロイ:鷲尾昇
フィニアン:河原田巧也
メイリン:坂田しおり
葬儀屋(アンダーテイカー):和泉宗兵
フレッド・アバーライン:髙木俊
シャープ・ハンクス:寺山武志
ドール:松井月杜
ピーター:倉知あゆか(G-Rockets)
ウェンディ:知念紗那(G-Rockets)
ジャンボ:後藤剛範
ケルヴィン男爵:小手伸也
先生:姜暢雄
ジョーカー:三浦涼介

日程

2016年11月18日(金)~27日(日)
東京都 TOKYO DOME CITY HALL

2016年12月3日(土)・4日(日)
福岡県 キャナルシティ劇場

2016年12月9日(金)~11日(日)
兵庫県 あましん アルカイックホール

2016年12月17日(土)・18日(日)
愛知県 刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール

Contents Index
» コミックナタリー 枢やな担当編集・熊剛氏インタビュー
» ステージナタリー セバスチャン役・古川雄大インタビュー

セバスの役作りは「シエルを通して自分がどう思うか」

──今日の取材の前に、コミックナタリーの特集記事にて原作者・枢やな先生の担当編集、熊さんにお話を伺ってきまして(参照:コミックナタリー 枢やな担当編集・熊剛氏インタビュー)。そこで熊さんが「登場シーンの古川さんの第一声の出し方がすごく獣感があり、アニメよりも原作に近い印象を受けた。原作を意識してくれたのでは」とお話しされていました。まずはその真意からお聞きできればと思うのですが……。

「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」より、古川雄大演じるセバスチャン(右)。

「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」より、古川雄大演じるセバスチャン(右)。

実はアニメは観ていないんです。原作だけを参考にしていて。

──アニメを観ない、というのは、意図的にそうされたんですか?

原作に忠実にミュージカル化する、という前提があったので、意図的に観なかった、というところはあると思います。普段僕はあんまりマンガを読まなくて、「花より男子」とか、ほかには喧嘩マンガを一時期読んでたくらいなんですけど、「黒執事」はどんな感じなのかなと思って見てみたら、結構ハマってしまって。出演にあたっては舞台の原作になっている3巻までを読んでおけばよかったんですけど、既刊は全部読みました。それくらいのめり込んでしまって、この世界をしっかり再現したいな、という気持ちはありましたね。

──原作を全部読んで、セバスチャンという役をどういうイメージで作っていかれましたか?

とにかく大事にしたのは、シエルを通して自分がどう思うか、ですね。悪魔だから、感情をあんまり出さないように……って最初は思っていたんですけど、シエルというフィルターが目の前にあるような感じがあるので、「今、シエルはどう思っているんだろう」っていうことをまず考えてから、自分がどう思うかをすごく意識していました。あとは恐ろしさをどう表現しようかと。原作で、真っ黒な中に目だけが出ているようなシーンがあると思うんですが……。

──セバスチャンとシエルが契約するシーンですね。

はい。そういう部分をどう表現するかは、すごく考えました。

枢やなの原作マンガ「黒執事」より、セバスチャンとシエルが契約するシーン。

枢やなの原作マンガ「黒執事」より、セバスチャンとシエルが契約するシーン。

──悪魔としてのセバスチャンと、シエルの執事になってからでは、印象を変えようと意識されましたか。

そうですね。僕の中で勝手にイメージした、前のめりで獣っぽいのが契約を結ぶ前の姿、というところは、わかりやすく出していたかもしれません。稽古のときはあまり考えてなかったんですけど、公演を重ねるうちにいろいろ試して、これがいいかなっていうのを掴んでいきました。

──全国、海外と公演期間は1カ月半に及びましたが、「あ、掴んだな」っていう瞬間はどのあたり?

初日でなんとなく自分のやりたいものができあがってたかな、というのはあるんですけど、難しいことを言っていたり、説明セリフや堅い言葉が多かったりするので、その辺りは中盤の東京公演くらいから、ちょっと大げさに演るようにしていたかもしれません。

──徐々に過剰に、わかりやすく、と。私は大阪と東京公演しか拝見できていないんですが、地方公演でどんどん冒頭の獣感が増していた、という感想をSNSで見かけたりもしました。

そうかもしれないですね。「まだ足りない」と、よりオーバーにやるようになっていったかもしれないです。

那由他に近づくには︎ライバルがいっぱい

──先ほど、役作りではシエルを通すことを重視していたとおっしゃいましたが、初日に取材させていただいた際に、シエル役の福崎(那由他)さんに「まだちょっと距離があるよね」とおっしゃっていましたよね(参照:ミュージカル「黒執事」古川雄大の新セバスで開幕!「作品の大きさを実感」)。公演期間を通して、どのくらい距離を埋められましたか?

僕としては結構仲良くなったつもりなんですけど……。ただ、ライバルがいっぱいいて(笑)。

──みんな福崎さんと仲良くなりたかった、と(笑)。

「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」より、福崎那由他演じるシエル。

「ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-」より、福崎那由他演じるシエル。

佐々木喜英とか、和泉(宗兵)さんには懐いてましたね。和泉さんは同い年感覚で那由他と話してたんで、俺も先輩っぽく話してるのがいけないのかな、と思って、真似してみたり。

──それで距離が縮まった?

たまにタメ口で話してくれたのはうれしかったです(笑)。

──(笑)2人で演技の打ち合わせはされましたか?

俺から「ここはこうしてくれ」みたいなことは特に言わなかったです。彼はステージに立ってるときも稽古のときもしっかり役になりきるので、そこで成立すると思ってました。1回だけどうしても、っていうときに言った気がしますね。どんなシーンだったかは忘れちゃったんだけど。

──それを福崎さんはどう受け止めてましたか。

「はい、わかりました」って言うんだけど、絶対変えないっていう(笑)。でもすごく、しっかりと自分で作ってるプライドがあるんだなって感じました。