ヤバイTシャツ屋さん

ヤバイTシャツ屋さん

ピエール中野が聞く!
“愛されバンド”ヤバTのすべて

ヤバイTシャツ屋さんがユニバーサルミュージック内のレーベル・ユニバーサル シグマから1stフルアルバム「We love Tank-top」をリリースし、メジャーデビューを果たした。

大阪芸術大学のサークルで結成され、2015年の「でれんの!?サマソニ!?」に出場したことでSNSを中心に一躍その名前を世に広めたヤバT。自主制作盤は軒並み完売、今年の夏はさまざまなロックフェスにも出場し、ファンを多く獲得した。満を持してのメジャーデビューを記念して、音楽ナタリーではヤバT好きを公言するピエール中野(凛として時雨)にインタビューを依頼。ヤバTというバンドの魅力や「We love Tank-top」の制作秘話などを聞いてもらった。

取材 / ピエール中野
文 / 清本千尋
撮影 / 後藤壮太郎

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ヤバイTシャツ屋さん「We love Tank-top」
2016年11月2日発売 / BADASS / UNIVERSAL SIGMA
「We love Tank-top」
初回限定盤 [CD+DVD]
3758円 / UMCK-9882
「We love Tank-top」
通常盤 [CD]
2678円 / UMCK-9883
「We love Tank-top」
881セット限定
ヴィレッジヴァンガード盤
[CD+DVD+グッズ]
5918円 / PROS-1906
収録内容
CD収録曲
  1. We love Tank-top
  2. Tank-top of the world
  3. あつまれ!パーティーピーポー
  4. 無線LANばり便利
  5. DQNの車のミラーのところによくぶら下がってる大麻の形したやつ
  6. 週10ですき家
  7. ZIKKA
  8. 喜志駅周辺なんもない
  9. ウェイウェイ大学生
  10. 天王寺に住んでる女の子
  11. L・O・V・E タオル
  12. 流行りのバンドのボーカルの男みんな声高い
  13. ネコ飼いたい
初回限定盤 / ヴィレッジヴァンガード盤DVD収録内容

ヤバイTシャツ屋さん ワンマンライブ「まだ早い。」(2016年8月12日 @大阪・心斎橋BIGCAT)ライブ映像

  • We love Tank-top
  • Tank-top of the world
  • メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲
  • MC(1)
  • DQNの車のミラーのところによくぶら下がってる大麻の形したやつ
  • ~フリップ説明~
  • 喜志駅周辺なんもない
  • ウェイウェイ大学生
  • MC(2)
  • スプラッピ スプラッパ
  • あつまれ!パーティーピーポー
  • アンコールMC
  • ネコ飼いたい

最初はみんな「スーン……」だった

──急な依頼だったけど、ヤバTのためならと思って来ましたよ!

一同 ありがとうございます!

ヤバイTシャツ屋さんとピエール中野。

ヤバイTシャツ屋さんとピエール中野。

──資料に「大人がつきました」ってあるじゃないですか。要はメジャーデビューのことだと思うんですけど、メジャーレーベルに所属して変わったことってありますか?

こやまたくや(G, Vo) 使えるお金が増えましたね。

しばたありぼぼ(B, Vo) そうだね。

こやま インディーズ時代は3曲5万円っていう予算でレコーディングしてたんですよ。今回はそれにゼロが2つ増えた感じですね。

──お金が増えたと言えば、この前アメリカに行ってなかった? Twitterで見たんだけど。

こやま MVを撮りにロサンゼルスに行ったんです。スタジオで一発撮りした「あつまれ!パーティーピーポー」の映像がYouTubeに公開されてるんですけど、あれと同じことを海外でやってきたんですよ。で、最後スタジオの外に出たらハリウッドのロゴがあるっていうオチです。

──あはは(笑)。要は大人が付いてもっとふざけてるってこと?

こやま そうですね。お金をかけたふざけ方ができるようになりました。

──Twitterでアレンジを人に頼めるようになったとも言ってたよね。1曲目の「We love Tank-top」なんかはその賜物だと思うんですけど。バンドマンだけじゃ成立しないアレンジが施されていて……要はディズニーじゃないですか。

こやま まあ、ディズニーですね。アレンジャーの人にも「こんなふうにしてください」ってディズニーの音源を送りましたし。

──バンドのCDを入れてド頭にこれが流れるのは相当面白かったし、Tシャツ屋さんなのにTシャツの袖を切ってタンクトップにしちゃうんだって。最後のほうにはきちんと自分たちのバンドのサウンドが出てきて……2曲目の「Tank-top of the world」につながると。完璧じゃないですかこの流れ。

こやま ほんまですか?

──うん。アルバムを聴いた率直な感想は「売れる音しか鳴ってない」。この“売れる音しかしない”アルバムについて僕が話を聞くなら音楽的なことだけじゃなくてもいいのかなと考えたんですよ。まず聞きたいのは、正直ここまで人気が出るとは思ってなかったでしょ?

こやま そうですね。

──どういうスタンスで活動を始めて、今なんでこんな状況になっちゃってるのかをヤバTメンバー本人から話を聞いてみたくて。

もりもりもと(Dr, Cho) 結成の話をすると、僕らは大阪芸術大学のサークルで知り合いました。こやまさんが1つ上の先輩で、年に1回ある学園祭のステージに立つために僕としばたを呼んで結成したのがヤバイTシャツ屋さんの始まりです。学園祭のステージに立つためにはオリジナル曲が必要だったんですけど、結成した時点でこやまさんは「ネコ飼いたい」っていうオリジナル曲をもう作っていて。

こやま 僕は友達がいなくてバンドが組めなかったんですけど、後輩やったら言ったことやってくれるなと思ってベースとドラムをやってた2人に声をかけましたね。

──自分で曲も書けるしオリジナル曲もあるしって、言うこと聞いてくれそうな人を集めて。その学園祭のライブに出たときから手応えはあったの?

ピエール中野

ピエール中野

もりもとしばた まったくないですね。

こやま やってる内容は今と変わらないんですけど、あのときはまったくと言っていいほど人気がなかったです。

──友達が観るわけでしょ? 反応はどんなだったの?

しばた みんなスーン……ってしてましたね。

こやま みんな“無”って感じでした。僕らだけ楽しんでた感じ。そのあともずっと大学内でしか活動してなかったんですけど、あるとき学校でやったライブの映像をYouTubeにアップしてみたんです。そしたらライブハウスから「出ませんか?」って誘ってもらってライブハウスにも出るようになっていきました。最初はお客さんが2人ぐらいの前でやってたんですけど、何回か続けていくうちにちょっとずつお客さんが増えてきて。

──そうなんだ。ライブハウスで噂になってたのかな。

こやま YouTubeを観てライブに来てくれる人が多かったみたいです。あとはライブ全然してないのにいっちょ前にTwitterアカウントを作ったんですよ。有名なバンドのふりをしたおもしろツイートをする人みたいな感じでやっていて。

──それがちょっとずつ広まっていったんだ。

こやま そうですね。一番転機やったんが、2015年に出た「出れんの!?サマソニ!?」ですね。それでダイノジさんの賞をいただきまして。

──三国ヶ丘FUZZの店長が勝手に応募したっていうのはファンの間では有名な話だよね。応援のツイートとかがいっぱいあったんでしょ? まとめられてるよね(参照:【感動】サマソニ出演を決めるまでの「ヤバイTシャツ屋さん」の道のりがスゴかった! - NAVER まとめ)。

こやま そうです。そこでちょっと名前を知ってもらえて。

──これをきっかけに全国のライブ好きの人たちがヤバTの存在を知るわけでしょ。それをきっかけに意識は変わった?

こやま ちょっとずつ自分らの趣味としてやるだけじゃなくて、お客さんのことを意識するようになりました。