上坂すみれ「踊れ!きゅーきょく哲学」「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~&超中野大陸の逆襲 群星の巻」PR

上坂すみれ

上坂すみれ

消極的なのに精力的、すみぺの革命的音楽活動

上坂すみれの通算8枚目となるシングル「踊れ!きゅーきょく哲学」が完成。2016年に行われた2つの単独公演をまとめたライブBlu-ray「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~&超中野大陸の逆襲 群星の巻」と併せて、7月12日に同時発売された。

2013年2月のデビューイベント以来、精力的に音楽活動を行いながらも、ライブのMCやインタビューでは消極的な発言が目立つ彼女。それでも、声優を本業としながら音楽活動を続けるモチベーションはどこにあるのか。今回のインタビューでは、ライブBlu-rayに収められた2つのライブと新作の制作過程を振り返ってもらい、音楽活動に対する姿勢を伺った。

取材・文 / 臼杵成晃
撮影 / 塚原孝顕
スタイリング / 佐野夏水
ヘアメイク / 松本加奈子
衣装協力 / MILK

上坂すみれ「踊れ!きゅーきょく哲学」
2017年7月12日発売 / KING RECORDS
上坂すみれ「踊れ!きゅーきょく哲学」期間限定盤

期間限定盤 [CD+DVD]
1944円 / KICM-91767

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上坂すみれ「踊れ!きゅーきょく哲学」通常盤

通常盤 [CD]
1404円 / KICM-1767

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CD収録曲
  1. 踊れ!きゅーきょく哲学
    [作詞:上坂すみれ、月蝕會議 / 作・編曲:月蝕會議]
  2. ヤバい○○
    [作詞・作曲:街角マチオ、SONE太郎(ザ・プーチンズ)/ 編曲:谷地村啓]
  3. 最先端△ガール feat. 内田真礼
    [作詞・作曲:ヒゲドライバー / 編曲:橘亮祐]
  4. 踊れ!きゅーきょく哲学(off vocal ver.)
  5. ヤバい○○(off vocal ver.)
  6. 最先端△ガール feat. 内田真礼(off vocal ver.)
期間限定盤DVD収録内容
  • 踊れ!きゅーきょく哲学(MUSIC VIDEO)
上坂すみれ
「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~&超中野大陸の逆襲 群星の巻」
2017年7月12日発売 / KING RECORDS
上坂すみれ「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~&超中野大陸の逆襲 群星の巻」

[Blu-ray2枚組]
9612円 / KIXM-283~4

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DISC 1

2016年2月11日(木・祝)「超中野大陸の逆襲 群星の巻」(中野サンプラザ)

  1. 予感02(OPENING)
  2. 来たれ!暁の同志
  3. 冥界通信~慕情編~

~MC①~

  1. パララックス・ビュー
  2. すみれコード
  3. Inner Urge

~MC②~

  1. 繋がれ人、酔い痴れ人。
  2. 全円スペクトル
  3. テトリアシトリ(PARKGOLF REMIX)

~転換映像①~

  1. 革命的ブロードウェイ主義者同盟(INST piano solo ver.)
  2. 20世紀の逆襲 第一章~紅蓮の道~
  3. 20世紀の逆襲 第二章~蠱惑の牙~
  4. 20世紀の逆襲 第三章~絶境の蝶~
  5. ツワモノドモガ ユメノアト

~転換映像②~

  1. 罪と罰 -Sweet Inferno-
  2. 我旗の元へと集いたまえ

~MC③~

  1. 閻魔大王に訊いてごらん
  2. 七つの海よりキミの海

~Happy ypa!(転換映像)~
~ENCORE~

  1. 我らと我らの道を

~MC④~

  1. げんし、女子は、たいようだった。

~MC⑤~

  1. 予感~革命的ブロードウェイ主義者同盟

~ENDING~

DISC 2

2016年12月23日(金・祝)「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~」(両国国技館)

  1. 予感2.5(OPENING)
  2. パララックス・ビュー
  3. Inner Urge

~MC①~

  1. キャラメル桃ジャム120%
  2. げんし、女子は、たいようだった。
  3. すみれコード

~MC②~

  1. 恋する図形(cubic futurismo)
  2. テトリアシトリ
  3. 繋がれ人、酔い痴れ人。
  4. SUMIRE #propaganda

~かぐや姫(転換映像)~

  1. 閻魔大王に訊いてごらん
  2. 冥界通信~慕情編~
  3. FLYERS
  4. 罪と罰-Sweet Inferno-

~予感02(DANCE ver.)&土俵入り~

  1. サイケデリック純情(BAND INST ver.)
  2. サイケデリック巡業

~MC③~

  1. 我旗の元へと集いたまえ
  2. 来たれ!暁の同志

~MC④~

  1. 文豪でGO!
  2. ♡をつければかわいかろう
  3. 革命的ブロードウェイ主義者同盟

~ENCORE~

  1. ココロ*パレット

~MC⑤~

  1. 七つの海よりキミの海

~ENDING~

集まりと言えば炊き出しだのバザーだの

──時系列に沿って、まずはライブBlu-ray「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~&超中野大陸の逆襲 群星の巻」について聞かせてください。これは2016年に行われた2つのワンマンライブが収められた映像作品ですが、どちらも盛大なライブでした。

私は歌手専業ではなくて、ライブはたまの珍しいお祭りみたいな感じなので、ずいぶん前に感じますね。中野サンプラザは何度かライブをやっているのでホーム感が強くあり、いろいろわかったうえでライブができたんですけど、両国国技館は初めてですし、アリーナ席を設けたのも初めてで。そもそもそんなに人が来るのか、興行収入的にも不安だったので、中野とは違う心構えでした。

上坂すみれ

上坂すみれ

──中野サンプラザでのライブ「超中野大陸の逆襲」は音楽ナタリーに2日目のレポートが掲載されていますけど(参照:美少女に裸のリカちゃん託した上坂すみれ、“超中野大陸”上陸戦に完勝す)、文字だけで追うといったい何が起こっているのかと……。

ありのまま、何も間違ったことは書かれていないですよ。

──上坂さんが普段どんなライブをやっているのか知っている人なら、その光景がありありと目に浮かぶと思うんですけど、予備知識のまったくない人が読んだら「ライブについて書かれたレポート」とは思えない描写が多いですよね。

私があまり声優さんのライブをよく知らないので、特定のビジョンがないままライブを始めて、現在に至るんです。ライブと言うよりも“集まり”という気持ちで始めたので、「集まりと言えば炊き出しだのバザーだのがあるだろう」と考えるうちに、触れ合いの会みたいな感じになっていきました。

──2013年2月に行われたデビューのステージから「ライブ」ではなく「決起集会」でしたもんね(参照:上坂すみれ「革命的ブロードウェイ主義者同盟」立ち上げ)。

心づもりが初めから違うと言うか……なんなんでしょうね。

2DAYSでやり逃げをやるのは難しい

──上坂さんはその最初の決起集会で「いつか中野ブロードウェイのすぐ近くにある中野サンプラザで“建国パーティ”を開きたい」と目標を語っていて、実際にちょうど1年後の2014年2月11日に中野サンプラザで「革命的ブロードウェイ主義者同盟 総決起集会」が開催されました(参照:上坂すみれ、涙の“聖地”興行で「キン肉マン」第20巻を配る)。

はい。

──そこから毎年建国記念日の中野サンプラザホール公演は恒例行事となっていて、昨年は3度目の公演でしたが、今回は2DAYS開催だったり、バンドを従えての演奏だったり、初めての要素もありました。2DAYS公演はいかがでしたか?

1日目は思いのほか長い時間やってしまって、遠方の方で終電に間に合わない方が多数いましたので、2日目はとにかく「早く帰ろう」と。

──1日目は1日目で「明日もあるから省エネで行く」という消極的な発言が冒頭からあって(笑)。どんなに消極的な発言があっても同志諸君(上坂ファンの総称)は喜んでいるので問題はないんですけど、レコード会社のお偉いさんなどには怒られないのかと心配で。

そうですよね。いろいろと許されるべきではないと思います(笑)。いつか“罰する”をテーマにしたイベントがあってもいいと思いますけど。

──「超中野大陸の逆襲」で上坂さん自身が手応えを感じたところ、今までよりうまくいったと思えるのはどんなところですか?

衣装や照明など本当に素晴らしかったですね。2DAYSは体力が持つか心配だったんですけど、意外と大丈夫でした。でもどちらかと言うと、ライブは1日で終わったほうが……(笑)。1日目が終わったあとの「明日はもっとよくしないと」みたいなあの感じは、なんとも落ち着かないですね。私のライブは“やり逃げ”感があるので、2DAYSでやり逃げをやるのは難しいんだなという教訓がありました。

──幕間のドラマ映像は相当シュールでしたね。声優仲間の洲崎綾さんと武内駿輔さんが実写で登場する奇妙な映像で、学園モノSFと言っていいのでしょうか。

はい。学園モノに憧れていたので、そのまんま、同人誌みたいな映像になりましたね。転換の間って……暇ですもんね。

──いろいろ準備もあるでしょうし、暇ってことはないですけど。でもあれだけ凝った映像が流れていると幕間まで存分に楽しめます。

おかげさまで、曲の感想より映像の感想のほうが多かった気がします(笑)。お二人共嫌な顔1つせず出てくださってよかったです。

神聖にして大衆的な両国国技館で、レスラーのテクニックを身を持って知る

──では次に両国国技館公演「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~」のお話を。開場直前の会見やオープニング映像でも露骨に消極的な発言が目立ってましたよね。

両国(国技館)はプロレスを観に行ったときも「広いなあ」と思っていましたし、広いうえにロビーで日本酒が注文できるってすごいなって。神聖にして大衆的というか、不思議な会場でした。

上坂すみれ

上坂すみれ

──確かに、独特の雰囲気ですよね。

なので「私にこの会場が使いこなせるのだろうか……」という不安がありました。あと、プロレスやお相撲を観たことはあったけど、ライブのステージに立つのは初めてなので、なんと言うか、間取りが想像できなくて。レッスンではステージセットの実寸を想定して練習したんですけど、やっぱり立ってみないとわからないし。そもそも人が集まるのか不安だったので「この日だけでも人気者になれないか」という気分でいましたね。いろいろと消極的な気持ちで準備してました。長らく。

──でも蓋を開けてみれば、すごい光景でしたよね。すり鉢場の会場で、四方をユニークな格好の同志諸君と赤いペンライトに囲まれて。

圧がすごかったですね。お席が埋まっているのを見たら「ああ、今日は大丈夫かな」と意外とあっさり気持ちが切り替わって、ライブの最中は心配はなかったですね。練習スタジオは目の前に鏡があって、どすこいダンサーズさんたちの姿が見えたので笑ってしまっていたのですが、本番は鏡がなかったのでドヤ顔でできました。

──オープニングはプロレスを踏襲した演出が盛りだくさんでしたけど、あれは上坂さん自身の希望で?

はい。プロレスと言えば放送席破壊なので。

──実況アナの煽り文句を受けての入場、そして放送席破壊、さらには入場前の楽屋中継など、見覚えのあるシーンがたくさんありました。

殺伐とした楽屋の中継は絶対やりたかったんですけど、やってみたら意外と難しくて。新日本プロレスの真壁刀義選手が楽屋の廊下でインタビューを受けていて、「俺ァいつもスイーツ好きだけどよ、リングの上では激辛だからよお!」と言って鎖チャリーンみたいな。あれってすごいテクニックの上に成り立っているパフォーマンスなんだなと身を持って知りました。ポッと出で言えるセリフじゃないですよ。“レスラーはボキャブラリー豊か”説がより私の中で確固たるものになりました。