the GazettE

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孤高のバンドが歩んだ15年

the GazettEが3月8日にバラードベストアルバム「TRACES VOL.2」をリリースする。

彼らがベスト盤をリリースするのは、2011年4月発売の「TRACES BEST OF 2005-2009」以来。今回の作品には「reila」「Cassis」「紅蓮」「PLEDGE」といったシングル曲やアルバム曲からバラードナンバーが集められ、全曲再レコーディングのうえで収録される。

リリース日の翌々日、3月10日はthe GazettEの結成15周年記念日。この日には東京・国立代々木競技場第一体育館にて記念ライブ「十五周年記念公演 大日本異端芸者『暴動区 愚鈍の桜』」が行われる。節目のタイミングを迎えたバンドに、音楽ナタリーではインタビューを実施。バラードベストについて、バンド初期のコンセプトだった「大日本異端芸者」を今表現することについて、さらには15年間の歩みについて、語ってもらった。

取材・文 / 藤谷千明

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the GazettE「TRACES VOL.2」
2017年3月8日発売 / Sony Music Records
「TRACES VOL.2」初回生産限定盤
初回生産限定盤 [CD]
3900円 / SRCL-9336
「TRACES VOL.2」通常盤
通常盤 [CD]
3300円 / SRCL-9337
収録内容
収録曲
  1. 枯詩
  2. Cassis
  3. D.L.N
  4. CALM ENVY
  5. reila
  6. UNTITLED
  7. WITHOUT A TRACE
  8. 紅蓮
  9. 白き優鬱
  10. PLEDGE
  11. 絲 ※初回生産限定盤のみ収録
  12. 体温 ※初回生産限定盤のみ収録

再録には抵抗があった

──今回はなぜバラードベスト、そして再録という形を取ったか、理由を聞かせてもらえますか?

(Dr) まず「15周年でベストを出そう」というアイデアがあったんです。そこで「ただ出すのもなあ、じゃあ再録か?」という話になり。でも、当初再録には抵抗があったんですよ。

RUKI(Vo) 自分の知る中では、再録してよくなった曲ってあんまりないというか……でも、自分がそういうふうに感じる曲って、激しい曲に多いから「バラードなら大丈夫なんじゃないかな」と。

 バラードのほうが、再録がうまくいくんじゃないかなと思ったんですよね。

──では、収録されている曲の選考基準は?

 みんなで決めたんですけど、まずは「どの時期の曲から出していくのか?」を考えて「『DOGMA』(2015年)からだと最近すぎるかな」みたいな。第三者目線というか、ファンの子たちの気持ちも考えた選曲になっています。

──曲順も時系列に沿っているわけではありませんね。

RUKI 世界観が偏っていたり、似た雰囲気の曲は離したり、リスナーとして聴いたときのバランスを考えました。

──昨年のthe GazettEは国内、海外でのツアーやフェス出演でかなりタイトなスケジュールだったと思うのですが、どの時期くらいからレコーディングを?

(G) 作業自体は8月くらいからだっけ?

RUKI 確かそのくらいからアレンジ作業を始めて、ツアーやフェスでなかなか手を付ける時間がなくて若干放置して……最終的な作業は年末にかけて行いましたね。

1年くらい付き合ってたらすごく長い、という感覚だった

──アレンジに関してなのですが、大幅に変更した楽曲は少ないように見受けられました。その意図は?

RUKI ファンの人が聴いたときに違和感を覚えるような、必要性のないリアレンジはやめようという意識はありました。あえて変えると自分的にしっくりこないというか。逆に「体温」や「絲」のように昔の曲すぎるものは若干変えてますね。単純にスキルや音質の向上を狙った再録をした、という感じです。例えば「Cassis」は僕らの楽曲の中でも人気があらせられるんですけど(笑)、当時のクオリティのままで世の中に広まってほしくないという思いもあって。

 全体的に聴きやすくなりましたよね。大幅な変化はないけど、細かいフレーズのコードやスケールが違うというマイナーチェンジは多いです。

(G) 手前味噌ですけどちゃんといいアレンジになったし、どれもいい曲だなって改めて思いました。

REITA(B) 昔の曲はいつの間にか聴かなくなっていたから、改めて向き合うと新鮮味がありましたね。チューニングも今と違うので、再録は難しかったりして。ライブのセットリストで占める割合は激しい曲のほうがやっぱり多いんですけど、今回のアルバムは1曲1曲、ちゃんと説得力のあるものに仕上がったかな。

──また歌詞についてですが、10年以上前に書いたものも当然あるわけで。20代の頃に書いていた歌詞を改めて歌うというのはどういった心境になりますか?

RUKI そうですね……恋愛の曲は特に、年を取っていくにつれ感じ方が変わるじゃないですか。時間の感じ方とか、全然違うんですよ。当時は1年くらい付き合ってたらすごく長い、という感覚だった(笑)。

──「絲」には「付き合い始めてからもうすぐ1年半」という歌詞がありますね。こういう表現自体にも、若さを感じられるというか。

RUKI 今の感覚だとあっという間に1年半過ぎちゃいます(笑)。

──当時の気持ちを思い出したりしますか?

RUKI 歌うことに抵抗はないんですけど、レコーディングのときにエンジニアの人が笑ってましたね。「クサッ」って(笑)。最近こういう歌は歌わないからね。ちょっと西野カナ的な。