PENGUIN RESEARCH

PENGUIN RESEARCH

“らしさ”捨て、無心に自由に

PENGUIN RESEARCHが1stフルアルバム「敗者復活戦自由形」をリリースした。

本作にはアニメ「デュラララ!!×2 結」エンディングテーマ「ジョーカーに宜しく」をはじめ、アニメ「マギ シンドバッドの冒険」オープニングテーマ「スポットライト」、アニメ「ReLIFE」のオープニングテーマ「ボタン」といった既発のタイアップ曲のほか、リードトラック「敗者復活戦自由形」など7曲の新曲を収録。

全曲の作詞作曲を手がける堀江晶太(B)が「コンセプトもルールもない」と語るように、本作は従来の彼らのポップでさわやかイメージからは逸脱する、しかし魅力的な新曲群で彩られている。メジャーデビューから1年余りで、なぜこうも大胆に舵を切ったのか、メンバー全員に話を聞いた。

取材・文 / 須藤輝
撮影 / 後藤倫人

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PENGUIN RESEARCH「敗者復活戦自由形」
2017年3月8日発売 / SME Records
「敗者復活戦自由形」初回限定盤
初回限定盤 [CD+DVD]
3500円 / SECL-2122~3
「敗者復活戦自由形」通常盤
通常盤 [CD]
3100円 / SECL-2124
収録内容
CD収録曲
  1. 敗者復活戦自由形
  2. 嘘まみれの街で
  3. スーパースター
  4. Alternative (PGR ver.)
  5. ジョーカーに宜しく
  6. シニバショダンス
  7. SUPERCHARGER
  8. 冀望
  9. スポットライト
  10. ひとこと
  11. ボタン
  12. 愛すべき悩みたちへ
初回限定盤DVD収録内容
  1. SUPERCHARGER -Music Video-
  2. ジョーカーに宜しく -Music Video-
  3. 敗北の少年 -Music Video-
  4. boyhood -Music Video-
  5. スポットライト -Music Video-
  6. ボタン -Music Video-
  7. 敗者復活戦自由形 -Music Video-
  8. BLAST / Alternative -Music Video-

“PENGUIN RESEARCHらしさ”は無視しよう

──このアルバムは、非常に攻めているというか、堀江さんのソングライティングもアレンジも、メンバー皆さんの演奏も、リミッターを解除しているような印象を受けました。

堀江晶太(B) 今回のアルバムは、いわゆるコンセプトというものがまったくなくて。その場その場で作りたくなったものを作って、とりあえず録って並べてった結果、意外と一貫してる感じになったからラッキーっていう1枚なんですよ。

堀江晶太(B)

堀江晶太(B)

──ラッキー(笑)。

堀江 あるいは逆に、「PENGUIN RESEARCHらしさは無視しよう」っていうのが強いて言えばテーマになっていて。まだデビュー2年目だし、自分らの音楽はこういうものだと決め込むのはつまんないなと思ったので、コンセプトもルールもなし。だから全曲深く考えず好き放題やれたというか、よりはっちゃけられた感じがあります。

──1曲目でありリードトラックの「敗者復活戦自由形」から、めちゃめちゃアップテンポでヘビーなラウドロックっていう。

堀江 今まではなんとなく、基本的にドロップチューニングはやらないし、ツーバスも踏まないようにしようって言ってたんですけど……。

神田ジョン(G) どっちもルールを破ったね、思いっ切り。やっぱり好きなことには逆らえない(笑)。

どっち路線の曲が好きか、ファンに直接聞いてみた

──アルバムの前にリリースされた2ndシングル「スポットライト」と3rdシングル「ボタン」が、表題曲はいずれもポップ路線だったので余計に驚きました。

生田鷹司(Vo) 去年の秋に晶太と僕で、九州の小倉で「ボタン」のリリイベに出たんです。その頃僕ら2人は「ちょっと激しい曲やりたいね」みたいな話をしてて、ちょうどイベントがあるしファンのみんなに聞いてみようと。で、「ボタン」や「スポットライト」みたいなポップな曲と、「ジョーカーに宜しく」や「SUPERCHARGER」みたいな激しい曲と、どっちがいいかみんなに挙手してもらったんですけど、まず「ポップな曲がいい人」って言ったら1人しか手が挙がらなくて、「えっ?」ってなって(笑)。

──何気にショッキングな反応ですよね? 会場もざわつきそう。

生田 こっちも「ざわ……ざわ……」ってなって、「じゃ、じゃあ激しい曲がいい人」って言ったらババババーって一斉に手が挙がって。数十人規模のイベントだったんですけど、みんなこっちを求めてるのかなっていう実感はありましたね。

神田 その意見をもとに作られた曲が、1曲目「敗者復活戦自由形」と2曲目「嘘まみれの街で」なんですよ。その段階で、鷹司と晶太くん以外の3人は小倉での話とか聞かされてなかったから、いきなりヘビーな曲がきて「おい、どうした!?」みたいな(笑)。でも、曲が完成して、いざ「敗者復活戦自由形」のミュージックビデオをアップしてみて、ホントにこれでよかったって思いましたね。当初は、それより先にできてた「スーパースター」がリード曲になる予定だったんですけど。

神田ジョン(G)

神田ジョン(G)

──「スーパースター」は、まさに「スポットライト」「ボタン」路線の曲ですよね。

神田 そうなんです。でも、もともと晶太くんはいろんな引き出しを持ってるコンポーザーなんで、そこに縛りを設ける必要はないし。今回のアルバムに限っては、一番激しい「敗者復活戦自由形」をリード曲にしたっていうのは、これからのバンドにとってものすごく意味があることだなって。

「なんで今までこれができなかったの?」

──ここからは個々の新曲について伺います。まず1曲目「敗者復活戦自由形」は従来のPENGUIN RESEARCHのカラーとは異なるラウドでファストでヘビーな曲ですが、レコーディングはすんなり行きました?

新保恵大(Dr) (堀江を横目で見て)僕は……。

堀江 うん、そりゃあね。

──メタル畑出身の新保さんには聞くまでもない(笑)。実際、キレッキレでしたし。

堀江 圧勝だったよね。エンジニアさんの反応も今までで一番よくて「なんで今までこれができなかったの?」って。

新保 そうそう(笑)。やりやすかったし、楽しかったですね。ツーバスもめちゃめちゃ踏んじゃいましたし。

神田 水を得た魚のようだったね。

堀江 僕と恵大くんと神田さんは、バンドを組む前からラウド系やメタル系の音楽もやってたので、その頃の脳を使ったようなイメージかな。

──神田さんのギターソロも堂に入ってました。

神田 ソロは、とにかく自分の中で一番難しくしようと思ってて。今回のアルバムを作るにあたって、個人的なコンセプトというか狙いとして「キッズにコピーしてほしい」っていうのを念頭に置いて弾いてたんですよ。実際、「敗者復活戦自由形」のMVがアップされてから、すでにいろんな人が弾いてくれてるみたいで。鷹司もね。

生田 さっき、弾いてみたやつをTwitterに上げて。

神田 まんまとコピーしてたので、してやったりですね。

──一方で、キーボードの柴﨑さんはフュージョン畑出身ですが、戸惑いなどはありませんでした?

柴﨑洋輔(Key) この曲は、すでに去年の年末にライブで演奏してたので、ある程度は勝手がわかっていたというか。それこそライブを意識したりして、例えばグリッサンドにしても躍動感あふれる感じで録りましたね。

柴﨑洋輔(Key)

柴﨑洋輔(Key)