小田和奏「Nachtmusik」PR

小田和奏×日高央

小田和奏×日高央

ヒダカチルドレンの小田和奏、日高央と音楽愛を語り合う

小田和奏がソロ名義として初の全国流通盤フルアルバム「Nachtmusik」(ナハトムジーク)をリリースした。小田は2013年にNo Regret Lifeが解散して以降、ソロのシンガーソングライターとして、あるいはプロデューサーとして、はたまたアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のオープニングテーマなども手がけるシンガー・Codaとして、幅広く活動をしてきた。今作はバンド時代のエモーショナルな部分をにじませながら、クラシックやジャズ、ロックを鮮やかにバンドアンサンブルに落とし込んだ。

今回音楽ナタリーでは小田と、彼と昔から親交があるという日高央(THE STARBEMS、GALLOW)の対談を企画した。BEAT CRUSADERS時代からその活動に影響を受けてきた“ヒダカチルドレン”を自称する小田が、自由に素直に「音楽愛」と向き合って作品が作れた今だからこそ、2人で語り合う。

取材・文 / 上野三樹
撮影 / 大畑陽子

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小田和奏「Nachtmusik」
2017年4月12日発売 / spiral-motion
小田和奏「Nachtmusik」

[CD]
3000円 / SPMT-2001

Amazon.co.jp

収録曲
  1. Singer in the round
  2. ウインナワルツ
  3. Don’t let me down
  4. ターミナル
  5. A long way to go…
  6. colors of life
  7. 数十年後のラブソング
  8. Mr.Rain
  9. ○か×か
  10. 光の方角
  11. まぼろしの人
  12. ペーパードリップ
  13. コーディの苦悩は今日も続く
  14. ターニング
  15. 小さな夜のこと

No Regret Lifeは間の悪い、信頼できるヤツら

──今回の対談、意外とレアな組み合わせなのかなと思うんですが。

日高央 そうかもね。ビークルとノーリグってバンド時代も対バンってなかったもんね。

小田和奏 フェスで一緒とかはありましたけど。

左から小田和奏、日高央。

左から小田和奏、日高央。

日高 あと空港で会う率は異様に高かったよね(笑)。

小田 確かに! 朝イチの羽田空港でお互いに眠くてフラフラになりながら「あ、どうも!」って挨拶して。

日高 こっちはライジング(「RISING SUN ROCK FESTIVAL」)で北海道に向かい、ノーリグはツアーで九州に向かい、みたいな。

──日高さんはNo Regret Lifeのことをどんなふうに見てましたか。

日高 デビューするときにソニー内で「今度ウチでやるNo Regret Lifeです」みたいな感じで紹介してもらって。それからずっとノーリグは音源を送ってくれたりして、すごい俺らのことを気にしてくれてるんだなって思った。俺も音をちゃんと聴いてたし。彼らは一番狭間の時期のバンドだと思うんですね、青春パンクとメロディックパンクの、その両方が好きな世代で。両方に絡め取られまいとしてがんばってるけど、すごい不器用な奴らだってことが伝わる感じもよかった。だからセカイイチとノーリグはいい意味で間の悪い、信頼できるヤツらだと思ってました。

──なるほど(笑)。

日高 ビークルは器用に音楽やってたイメージがあったかもしれないけど、そもそも器用に音楽やれてるヤツが「おまんこ」とか言わないわけで(笑)。やっぱ何かしらゴツゴツしたくてやってたから、そういう意味でノーリグは本当にゴツゴツしながらやってたからうらやましかったというか。こっちはどうしてもキャラクターとしてスマートに見せないと面白くないとか言われちゃうから(笑)、オモシロを纏っちゃってたけど。ノーリグはそういうのも必要ないぐらい実直だったし。憧れの目で見てましたよ。

日高央

日高央

小田 ノーリグがまだ鹿児島で活動してたときに、ビークルが熊本までライブしに来てたことはあって。「なんとか自分らで鹿児島まで招聘できねえかな」って思ってずっと周りの人にも話してたんだけどでも実際に来てくれたときには俺らはもう上京してたっていう(笑)。

日高 入れ違いみたいな感じでね。いろいろと間が悪いのがNo Regret Life、っていう印象だよ(笑)。

小田は“ヒダカチルドレン”

小田 去年ようやく日高さんと、千葉での弾き語りのイベントでご一緒させてもらって。

日高 ナッシングス(Nothing's Carved In Stone)の拓(村松拓)と俺と、フラッド(a flood of circle)の亮介(佐々木亮介)とね。

小田 そこで日高さんともひさしぶりに会って、ゆっくり話ができて。これまで会ってないところでもライブとか動きを観ててもらえてたんだなと知れた。実は今自分が、歌を歌って楽器も演奏して、プロデュースワークもやって……といろいろやらせてもらってるのはけっこうダカさんが雛形というか。自分の今のミュージシャンとしての形みたいなところの、先輩的な部分を勝手に感じ取ってて。

小田和奏

小田和奏

日高 マジで!?

小田 だから「これは忙しいから無理だな、できないな」とかって思うことがあっても、ダカさんの活動を見てると「言い訳にしかなんねえな」って自分を奮い立たせるじゃないですけど、そういうことがけっこうあります。

日高 年中仕事してる感じだもんね、俺(笑)。

小田 俺はバンドマンとして“ヒダカチルドレン”的なところがあるから(笑)。

日高 いるんだ!? そんなヤツ(笑)。

小田 1990年ぐらいからの日本のアンダーグラウンドのシーンとか、やっとインディーズって言葉が浸透してライブハウスっていうところがカルチャーとして認知され始めたときのハードコアとかを好きで聴いてたんですけど。ビークルは音ごついしギャンギャンやってるんだけどメロディがいい、みたいなのが僕のイメージで。

日高 ありがたいですね。

左から小田和奏、日高央。

左から小田和奏、日高央。

小田 「このお面はなんだ?」ってところも含めて(笑)、まんまと策略にハマッた1人なんです。結局、ずっとビークルを聴いてるのはなんでかっていうと、ダカさんの作る切ないメロディや楽曲から漂う哀愁に惹かれてるからなんですよね。

日高 基本エモいものが好きだよね。天真爛漫で明るくて迷いがない、みたいなものとは真逆と言うか。

小田 明るくやってるようでセンチなメロがね(笑)。