NONA REEVES

NONA REEVES

紆余曲折ありつつ20年、ノーナに学ぶ音楽シーンのサバイブ術

NONA REEVESがメジャーデビュー時に所属していたレーベル、ワーナーミュージック・ジャパンと再契約。移籍第1弾作品として、メジャーデビュー20周年を記念したベストアルバム「POP'N SOUL 20~The Very Best of NONA REEVES」をリリースした。ベスト盤にはワーナー期、日本コロムビア期、徳間ジャパンコミュニケーションズ期の選りすぐりの楽曲に加え、「ENJOYEE!(YOUR LIFETIME)」の新録バージョンや新曲「O-V-E-R-H-E-A-T」も収録。彼らが1990年代から奏でてきた“POP'N SOUL”の集大成と言える1枚だ。

好況から不況へと音楽業界が激動した時期を経ながらも、デビュー時からの不動のメンバーで、常に第一線に立って良質なポップスを作り続けてきたNONA REEVES。その歴史を紐解くべく、これまでの20年の歩みを3人に改めて振り返ってもらった。

取材・文 / 大山卓也
撮影 / moco.(kilioffice)
衣装 / HUNDRED COLOR

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NONA REEVES「POP'N SOUL 20~The Very Best of NONA REEVES」
2017年3月8日発売 / WARNER MUSIC JAPAN
「POP'N SOUL 20~The Very Best of NONA REEVES」初回限定盤
初回限定盤 [CD]
2700円 / WPCL-12516
紙ジャケット仕様
「POP'N SOUL 20~The Very Best of NONA REEVES」通常盤
通常盤 [CD]
2700円 / WPCL-12533
収録内容
CD収録曲(初回限定盤・通常盤 共通)
  1. O-V-E-R-H-E-A-T
  2. LOVE TOGETHER
  3. パーティは何処に?
  4. BAD GIRL
  5. ラヴ・アライヴ feat.宇多丸
  6. HIPPOPOTAMUS
  7. 透明ガール
  8. 重ねた唇
  9. I LOVE YOUR SOUL
  10. NEW SOUL -2017 MIX-
  11. DJ! DJ! ~とどかぬ想い~ feat. YOU THE ROCK★
  12. STOP ME
  13. DAYDREAM PARK
  14. HEY, EVERYBODY!
  15. WARNER MUSIC
  16. ENJOYEE!(YOUR LIFETIME)2017
ハイレゾアルバム
NONA REEVES「POP'N SOUL 4824~The Very Best of NONA REEVES」
2017年3月8日発売 / WARNER MUSIC JAPAN
NONA REEVES 20周年記念Tシャツ「POP'N SOUL 20」
2017年3月17日(金)発売(缶バッジ特典付き予約受付中)
NONA REEVES 20周年記念Tシャツ「POP'N SOUL 20」
メンズ(M、L、XL)・2色 / レディース(M、L)・2色

「この3人なら20年間プロでやっていける」

──メジャーデビュー20周年おめでとうございます。このタイミングで古巣のワーナーミュージック・ジャパンと再契約とのことですが、これはどういう経緯で?

西寺郷太(Vo) いや、今回は俺らが何かがんばったってわけじゃなく、レーベルとマネージャーが話をまとめてくれて、メンバー的には「え、いいんですか?」「じゃあお願いします」っていう感じ(笑)。今ワーナーに戻って思いっきりやってみるのも面白いんちゃうかなっていうことですよね。

──なるほど。20年前のデビュー時を振り返って印象に残っていることはありますか?

郷太 あの頃はいわゆる下北ギターポップとかブリットポップムーブメントみたいなものとの差別化というか、自分たちの本質はちょっと違うよっていうのを強調してた時期だったのかな。バンドとして生き残っていくためにどうすればいいかっていうのを考えてましたね。

NONA REEVES

NONA REEVES

──具体的には?

郷太 NONA REEVESはインディーズ時代は5人編成だったんですけど、メジャーでやるぞっていうときに俺は小松と奥田を深夜のファミレスに呼んで「この3人でやろう」って言ったんです。「この3人なら20年間プロでやっていける」って。

──すごい。その言葉がそのまま現実になったんですね。

郷太 うん、辞めたメンバー2人もめちゃめちゃうまいプレイヤーだったんだけど、でもこの3人の少数精鋭でやったら20年間サバイブできるっていう自信があったんですよね。

「売れたくない」と思ってた

──NONA REEVESはインディーズでリリースした2枚のアルバムが高い評価を得て、そこからメジャーデビューまではトントン拍子だった記憶があります。

郷太 うん、あっという間にメジャーデビューした感覚はある。

小松シゲル(Dr, Vo) 当時はライブも数えるぐらいしかやってないんだけどね。

奥田健介(G, Key) ライブやるたびに知らない業界人が観に来て、なんとなくいい話を持ってくるみたいな(笑)。それで結局ワーナーと契約することになって。

──じゃあ当初からレコード会社からの期待はかなり大きかったのでは?

小松 でも当時はなんか「売れたくない」って思ってたよね。今思うとよくわかんないけど。

奥田 セルアウトしたくないっていうか。

小松 レコード会社の人がいろいろ言ってくれるんだけど、その通りやったらすぐにドカンと売れちゃってヤバいことになるって思ってたから(笑)。

──それで「フォーティ・パイ」という地味な曲を1stシングルにしてデビューしたんですね。

小松 そうそう(笑)。でも当時そうやってドカンと売れるのを避けたおかげで、今もマイペースで活動できてるのかもしれないけど。

──じゃあ「当時の自分、間違ってないぞ」と。

奥田 今にしてみれば「もうちょっとうまくやれよ」って言いたいとこはありますけどね。

小松 「『フォーティ・パイ』じゃないと思うぞ」とは言いたいです(笑)。

2ndアルバムで80'sリバイバル

──そして1999年2月にメジャー1stアルバム「ANIMATION」が満を持してリリースされます。これはどういう作品でしたか?

奥田 「ANIMATION」はちょっとインディーズ時代の名残みたいなムードもあったんじゃないかな。経験もなかったし、戦略みたいなものも皆無だったから。

郷太 今思えば過渡期ですよね。そのあとの2ndアルバム「Friday Night」(1999年12月発売)は今のノーナに直結してるんですけど。

奥田 最初はやっぱ直球投げるのを避けてたとこもあったんです。でも「Friday Night」から、ちょっとそんなことしてる場合じゃないぞって。

小松 俺らの80's好きな部分を、ちゃんと音に還元させたんですよね。

左から西寺郷太(Vo)、奥田健介(G, Key)。

左から西寺郷太(Vo)、奥田健介(G, Key)。

郷太 当時はまだローファイなものが良しとされる、いわゆるアンチ80'sの時代だったから。そんな中「Friday Night」ではマイケル・ジャクソンとかダリル・ホール&ジョン・オーツとかプリンスとか、音楽的にはそういう要素を盛り込んでる。今の時代ではシティポップとかアーバンとか言われてるけど。

小松 1999年からもう80'sリバイバルを始めてるっていうのが面白いよね(笑)。

奥田 そのとき以降、音楽性で迷ったことは一切ないと思います。