Base Ball Bear「光源」PR

Base Ball Bear

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3人になったBase Ball Bearが放つ“青春”

Base Ball Bearが4月12日にニューアルバム「光源」をリリースした。2006年4月12日にミニアルバム「GIRL FRIEND」でメジャーデビューしたBase Ball Bear。彼らがメジャーデビュー記念日に発表する「光源」は湯浅将平(G)脱退後初のオリジナル作品だ。音楽ナタリーでは小出祐介(Vo, G)にインタビューを実施し、「青春」を主題に据えて制作したという今作について話を聞いた。

取材・文 / 宇野維正
撮影 / 草場雄介

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Base Ball Bear「光源」
2017年4月12日発売 / EMI RECORDS
中島愛「光源」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
3780円 / UPCH-29252

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中島愛「光源」通常盤

通常盤 [CD]
3000円 / UPCH-20448

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CD収録曲
  1. すべては君のせいで
  2. 逆バタフライ・エフェクト
  3. Low way
  4. (LIKE A)TRANSFER GIRL
  5. 寛解
  6. SHINE
  7. リアリティーズ
  8. Darling
初回限定盤DVD収録内容
  • "COUNTDOWN JAPAN 16/17" at GALAXY STAGE 2016.12.31
  • Tour「バンドBのすべて 2016-2017」ドキュメント

「C2」のあとに何を作ろうか

──2015年にリリースしたアルバム「C2」は本当に気迫に満ちたすごい作品で、自分も「まるでラストアルバムみたいだ」ってレビューで書いたりもしたんですけど、本当に4人では最後のアルバムになってしまって。

そうですよね(苦笑)。確かに「C2」のレコーディングはこれまでの作品で一番大変で。とはいえ、そのあとに4人でアルバムのツアーもしましたからね。僕らとしては、バンドはとても順調だと思っていて、次回作に向けてそろそろプリプロを始めようかというタイミングで、湯浅が現場に来なくなってしまって。だから、もう本当に青天のへきれきというか、そのときは「え? なんで?」って思いしかなくて。

小出祐介(Vo, G)

小出祐介(Vo, G)

──そうなんですか。

だから、今回のアルバム「光源」の制作段階で言うならスタート地点ですよね。そのゼロのポイントから、3人でやり始めるしかなかった。

──今作には「逆バタフライ・エフェクト」という、並行世界について歌っている曲があるじゃないですか。あの歌じゃないけど、「もし」そのタイミングで湯浅さんが抜けなかった並行世界で作られていたであろうニューアルバムと、今回の「光源」には、どのような違いがあったと思いますか?

うーん。バンドとしては順調だったと言いましたけど、創作面においては、「C2」のあとに何を作ろうかってところで、わりと行き詰まっているところはあったんです。と言うのも、あのアルバムはかなり極端な作品で、言葉も攻撃的なものが多かったし、サウンド的にもディスコやファンクといったダンスミュージックにかなり寄っていった作品だったし。それは意図的だったんですけど、バンドとしての体質変化が必要とされる作品だった。だから、そのあとの可能性として1つあったのは、そんな「C2」の路線をもっとタイトにやっていくという方向。ただ、それをドラムとギター2本、ベース1本でやっていくのは、かなり難しいものになっていったと思うんです。それと、もう1つの可能性は、「C2」を踏まえて、全体的により音楽性を広げていく方向。ただ、実際にプリプロを始めたばかりの段階で、部分的にはどんどんタイトになってきていて、部分的には広がっていて、ちょっとどっち付かずで中途半端なものになりそうな予感もしていたんです。

──なるほど。

だから、もし4人で作っていたらどんなアルバムになったかは想像できないけれど、もっと時間はかかっていたような気がします。

3人でやりきった作品になった

──「逆バタフライ・エフェクト」で小出さんが歌っていることって、運命論みたいなことだと思うんですね。人生に「もし」は無数にあるけれど、結局はこうなることが決まっていたみたいな。

4人から3人になったことを肯定化したいわけではないんですよ。ただ同時に、結局僕らはあらかじめ決められた1本の道を歩いているだけなのかなとも思っていて。だから、もしあのまま4人でアルバムを作っていたらどういう作品になっていたかっていうことも、考えてはみるんだけど、それがまったく考えつかないくらい、今回は3人でやりきった作品になったなって。

小出祐介(Vo, G)

小出祐介(Vo, G)

──その「光源」ですが、ここでBase Ball Bearは永遠のテーマ“青春”に立ち返ったとも言える作品ではあるんですけど、これまで歌ってきた青春と今作で歌っている青春は、同じようでいて明らかに違う感触があるんですよ。今日はそこを深く掘っていきたいと思っていて。

18歳の終わり、言わば青春の当事者であったときに作った「夕方ジェネレーション」(2003年にリリースされたインディーズデビュー作品)でこのバンドのキャリアはスタートしたわけですけど、当時から一貫して、僕は自分が本当に感じていることしか歌にしたくないし、歌にできないんです。手段としての歌詞だとか、手段としてのメッセージだとか、そういうものは持ちたくないし、実際に持ってない。だから、バンドを始めた頃は、青春を歌にするしかなかった。それが自分の感じていることのすべてだったから。