Age Factory「RIVER」PR

清水エイスケ(Age Factory)×山田将司(THE BACK HORN)

清水エイスケ(Age Factory)×山田将司(THE BACK HORN)

認められない苛立ちを叫ぶ孤独と、認められても叫び続ける孤独

Age Factoryが新作ミニアルバム「RIVER」を7月26日にリリースする。今作には自分たちが今やりたいことを、聴いてくれる人やライブに来てくれた人にどれだけ明確に伝えられるかを考え抜き、ライブに焦点を当てたと言う全6曲が収められている。

そんなAge Factoryを以前から支持し続け、小さな会場にもライブを観に行くほどに彼らの音楽に魅了されているのがTHE BACK HORNの山田将司(Vo)だ。音楽ナタリーでは「RIVER」の発売に際し、清水エイスケ(Vo, G)と山田の対談を企画。7月6日にはTOKYO FM「RADIO DRAGON -NEXT-」内で「ロックが流れ着く場所」と題してこの対談の様子がオンエアされたが、ここではその完全版という形で、2人の対談をロングサイズでお届けする。

取材・文 / 小林千絵
撮影 / 草場雄介

Age Factory「RIVER」
2017年7月26日発売 / SPACE SHOWER MUSIC
Age Factory「RIVER」

[CD]
1620円 / PECF-3180

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収録曲
  1. OVERDRIVE
  2. RIVER
  3. siren
  4. CLEAN UP
  5. left in march
  6. SUNDAY
THE BACK HORN「孤独を繋いで」
2017年7月5日発売 / SPEEDSTAR RECORDS
THE BACK HORN「孤独を繋いで」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
2160円 / VIZL-1165

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THE BACK HORN「孤独を繋いで」通常盤

通常盤 [CD]
1296円 / VICL-37285

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CD収録曲
  1. 孤独を繋いで
  2. 導火線
  3. 夏の残像
初回限定盤DVD収録内容

「KYO-MEIホールツアー」~月影のシンフォニー~ Live at 中野サンプラザ

  1. オープニング -夜明けの息吹-(Live SE「KYO-MEIホールツアー」~月影のシンフォニー~)
  2. トロイメライ
  3. 閉ざされた世界
  4. カラス
  5. 悪人
  6. シンフォニア
  7. With You
  8. コバルトブルー

初対面のエイスケは33、4歳に見えた

清水エイスケ(Age Factory) アルコールが入ってない状態でしゃべるのは珍しいですよね。

山田将司(THE BACK HORN) そうだね、ちょっと恥ずかしいよね(笑)。

清水 はい(笑)。この間は弾き語りで、僕らの企画(Age Factory presents「EGUMI 特別編」)に出てくださってありがとうございました。

左から山田将司(THE BACK HORN)、清水エイスケ(Age Factory)。

左から山田将司(THE BACK HORN)、清水エイスケ(Age Factory)。

山田 Age Factoryの地元、奈良の生駒RHEBGATEでね。すごいよかったよ、あの日のエイスケの弾き語り。俺のこと観に来てくれた人もみんな「すごくいい」って。「Age FactoryのCD聴いてみよう」って言ってる人もいっぱいいた。

清水 マジですか。それめっちゃうれしいです。あの日は2人でTHE BACK HORNの「美しい名前」のカバーもやらせていただきましたね。

山田 「せっかくだから」って、当日練習してね。

清水 あの短い練習でいい感じになったと思ったんですけど……最後の締めコードを僕が間違っちゃって。

山田 かわいげのある感じでよかったよ。

清水 その弾き語りライブのときもMCで話したんですけど、初めてお会いしたのは「スペースシャワー列伝」100巻記念公演シリーズ(2014年10月開催)ですよね。新宿LOFTで。

山田 そうそう、初めてしゃべったのはその日の打ち上げ。

清水 あの日はほかにアルカラと八十八ヶ所巡礼が出てたんですけど、僕らはダントツで歳下だったので、長卓にみんなで並んで座る打ち上げにビビっちゃって。「でもまあ最後に座りゃあ問題ないやろ」と思ってたら、うちのメンバー、アホやから先に座ってたんですよ。

山田 ははは(笑)。

清水 で、僕は「みんなどんな感じで座るんやろう?」って思って、挨拶しながら周りを見てるうちに席が埋まっちゃって……そしたらライブ後に取材を受けてた山田さんとアルカラの(稲村)太佑(Vo, G)さんが別の円卓みたいなところに座ったから、そこに一緒に座って話したのが始まりですね。

山田 始め、(清水のことを)33、4歳ぐらいだろうなと思ってた。絶対20代ではないなって(笑)。そしたらハタチって言われて驚いたわ。

清水 マジですか(笑)。

ひさしぶりに見たわ、こういうバンド

山田 正直、Age Factoryっていうバンドの存在自体、その日のライブで初めて知ったんだけど、ドンピシャだったんだよ。楽屋のモニタでも観たし、ステージの横からも観たんだけど、音はもちろん、弾きっぷり歌いっぷりが「ひさしぶりに見たわ、こういうバンド」って感じで。「きたきたきたきたー!」みたいな感じだった。

清水 そんな印象を抱いてもらってたんですね。僕、あの日はとりあえず、空回るぐらい必死だったんで。

山田 毎回そうだろ(笑)。

清水 毎回そうなんですけど(笑)、あの日は特に空回りマックスみたいな感じだったから……でもそういう印象を抱いてもらえてたならうれしいっすね。

山田 エモーショナルさと爆発力と、何にも媚びてない感じがすごくすがすがしくて。轟音なのにどこか美しいんだよね。あとエイスケのギターの音使いがすごい好きで。聴いたことのない音を聴かせてくれるうえに、エモーショナルさがプラスされててヤバい。

山田将司(THE BACK HORN)

山田将司(THE BACK HORN)

清水 僕、ギターはほぼ独学なんですよ。たまたま兄貴がギターを買ってきて、それを見よう見真似で弾いてたから、いまだにコードとかよくわかってないんです。だから弾き語りのときも、山田さんに「最後の音はこれでいこう」って言われても全然わからんくて(笑)。

山田 「最後はDで」みたいに言ったら「え、どれすか?」って反応をされて本当にびっくりした。

清水 そう、だから山田さんに「聴いたことのない音」って思ってもらえたんだと思います。周りのバンドにも「コピーしにくい」って言われます。狙ってるわけじゃなくて、独学のまま続けていたらこの感じになっちゃったんですけど。

山田 エイスケの頭の中が、音にも歌詞にも完全に表れてて、新しい世界を見せられてる気がする。そこがすごく好きなんだよね。

清水 僕は昔、その兄貴と同じ部屋だったんですけど、兄貴がバンド好きだったので、部屋のスピーカーでいろんなバンドの曲を流してたんですよ。ELLEGARDENとかASIAN KUNG-FU GENERATIONとか。その中の1つがTHE BACK HORNで。だから僕からしたらTHE BACK HORNは「スピーカーの向こう側の存在のバンド」って感じがしてて、いまだにその感覚はずっとあります。

エイスケの声にeastern youthのような優しさを感じる

山田 エイスケの声には、eastern youthの吉野(寿 / Vo, G)さんみたいな優しさを感じるんだよね。eastern youthを初めて聴いたとき、叫びがすごく優しく感じたの。ズタズタで「何も信じられない」みたいな状態だった心に、そのまま毛布をかけてくれて「よし、一緒に行くぞ」って言ってくれる感じがして。救われたなあ。その優しさをエイスケの歌声にも感じて。

清水 僕は少なからずeastern youthに影響を受けているので、そう言ってもらえるとうれしいです。eastern youthは歌も歌詞も、全部身近なところがすごい好きで。夢とか大きなことを歌うんじゃなくて、もっと身近な部分で手助けしてくれる。

清水エイスケ(Age Factory)

清水エイスケ(Age Factory)

山田 うん。肌に触れてくる感じがあるんだよね。

清水 そうそうそう。

山田 Age Factoryにもそういう優しさもカッコよさもあって……生き様が見えるっていうのかな。誰かの真似じゃなくて、「完全に3人からにじみ出てんな」っていう、偽りのない個性が出てる感じがカッコいいなって思う。

清水 僕からしたら、なんでほかのバンドがそうならんのかが不思議なんですよね。周りのバンドを観てて、自分たちで曲を書いて、自分たちで堂々と鳴らしてるのに、生き様が出ないのはなんでなんやろって。そう思うと、怒りとかの前に、悲しさを感じる。そんなんしてても、なんの意味もないし、むしろ「バンドやってる意味あんのかな」って。

山田 言うね。

清水 はい、言います(笑)。こういうことを言わないようにしたくなくて。じゃないと自分の発言に価値が生まれないから。簡単にほかのバンドに対して「カッコいい」とか「すげえ」って言いたくないんですよ。自分の発言とか信念の価値を絶対に下げたくないんで。