9mm Parabellum Bullet

9mm Parabellum Bullet

菅原卓郎&中村和彦が語る、凝縮した4人の個性

9mm Parabellum Bulletが約3年ぶりとなる新作、6thアルバム「Waltz on Life Line」を完成させた。TRIADとタッグを組み、自主レーベル・Sazanga Recordsからリリースされるこの作品。昨年9月発売の“QUATTRO A-Side”シングル「反逆のマーチ / ダークホース / 誰も知らない / Mad Pierrot」が予告していたように、メンバー4人がそれぞれソングライティングとプロデュースを手がけ、各人の個性を色濃く反映した1枚に仕上げられている。

今回、音楽ナタリーでは菅原卓郎(Vo, G)と中村和彦(B)にインタビューを実施。新たな体制で臨んだ新作のレコーディングやバンドの揺るぎない個性について語ってもらった。

取材・文 / 小野田雄 撮影 / 西槇太一

  • 197

    93

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
9mm Parabellum Bullet「Waltz on Life Line」
2016年4月27日発売 / Sazanga Records
「Waltz on Life Line」初回限定盤 [CD+DVD]
初回限定盤 [CD+DVD]
4104円 / COZP-1155~6
「Waltz on Life Line」通常盤 [CD+DVD]
通常盤 [CD+DVD]
3024円 / COCP-39538
「Waltz on Life Line」アナログ盤 [アナログ]
アナログ盤 [アナログ]
4104円 / COJA-9304
収録内容
CD / アナログ収録曲
  1. 生命のワルツ
  2. Lost!!
  3. Mad Pierrot
  4. 反逆のマーチ
  5. ロンリーボーイ
  6. Kaleidoscope
  7. Lady Rainy
  8. ダークホース
  9. 誰も知らない
  10. 火祭り
  11. モーニングべル
  12. 迷宮のリビングデッド
  13. スタンドバイミー
  14. 太陽が欲しいだけ
初回限定盤DVD収録内容

QUATTRO A-Side Single「反逆のマーチ / ダークホース / 誰も知らない / Mad Pierrot」 Release Party at SHIBUYA CLUB QUATTRO 2015.09.09

  1. 荒地
  2. Invitation
  3. Mr.Suicide
  4. Mad Pierrot
  5. 黒い森の旅人
  6. Trigger
  7. Mr.Brainbuster
  8. 悪いクスリ
  9. 反逆のマーチ
  10. Punishment

ゲリラライブat TOWER RECORDS SHIBUYA 2015.09.09

4人が曲を作ることでバンドが変化

──2013年6月発売の前作、5thアルバム「Dawning」から3年ぶりのアルバムとなる今作からは、バンドの大きな変化を感じました。

菅原卓郎(Vo, G) 「Waltz on Life Line」を完成させた今、前作からの3年を振り返ってみると、確かに大きな変化があるなと自分たちでも感じますね。その変化に関して、自分たちが立ち上げたレーベル・Sazanga Recordsから作品をリリースすることがよく話題にはなるんですけど、バンドとしては曲の作り方が今までからガラッと変わったということが大きいんですよね。

中村和彦(B) 結成10周年を迎えてベストアルバム「Greatest Hits」を出した2014年が活動のひと区切りになったという意識も確かにあります。だけど、そこから意識的に新しいモードに切り替えたというより、メンバーそれぞれが曲を持ち寄って、1つのアルバムを作るというやり方が、結果的に変化をもたらしたという感じかな。

左から中村和彦(B)、菅原卓郎(Vo, G)。

左から中村和彦(B)、菅原卓郎(Vo, G)。

──2015年9月にリリースした“QUATTRO A-Side”シングル「反逆のマーチ / ダークホース / 誰も知らない / Mad Pierrot」は、メンバー4人が1曲ずつソングライティングを手がけ、その作者がそれぞれプロデュースを担っていて。今回のアルバムを予告させるような作品ですよね。

菅原 2015年前半はバンドの中で作曲期間と決めて、みんなで曲を持ち寄って、翌週スタジオに入って音を合わせるという作業を3カ月くらいみっちり繰り返したんです。で、その末に5月に「反逆のマーチ / ダークホース / 誰も知らない / Mad Pierrot」をレコーディングしたんですね。その時点で、今回のアルバムに入っている曲のほとんどは、元となるデモができあがっていて。シングルがうまくいったことを受けて、アルバムも同じやり方で作ろうと。

──そもそもなぜ“QUATTRO A-Side”シングルを作ろうと思ったんですか?

菅原 あのシングルは当初2曲入りということで作業を進めていたんですけど、スタッフから「せっかく4人が曲を書いたし、それぞれの個性が分かりやすいものになっていて面白いから、4曲まとめてリリースしましょうよ」という提案があり、“QUATTRO A-Side”シングルという形でリリースすることになったんです。その形でリリースできて、「これはイケるな!」っていう手応えが得られたことからアルバムも同じやり方にしました。この4曲はライブでやったリアクションもよかったし。

──ソングライティングは個人の作業であるのに対して、プロデュースはバンド全体に関わることですよね。それぞれがプロデュースを手がける制作方法を選んだのにはどんな意図があるんでしょうか?

菅原 それぞれの曲にはその作者の意図があるわけで、その意図を突き詰めていくことによって、作曲者の個性が際立ったと思います。今までも、レコーディング中になんらかの判断が必要になったときにはバンド内で誰かが判断してはいたんですけど、今回はそれぞれが勝手に進行しても間違いないだろうなという細かいことまで、まず作曲した人間に判断を仰ぐようにしました。

メロディの際立つ菅原曲

──今回の作品において菅原さんは「Lady Rainy」と「誰も知らない」の2曲で作曲を手がけています。この2曲はボーカリストらしくメロディが際立っていますよね。

菅原 「誰も知らない」も「Lady Rainy」も、歌とギターと簡単なリズムが入っている、弾き語りに近い状態のものをデモとして持っていったんです。そこからバンドで肉付けしていって完成させたんですけど、その制作方法は、バンドの演奏にメロディを付けていくという通常の9mmの制作過程とは順番が逆で。メロディを出発点に曲作りしていくことになるので、おのずとメロディが際立って聞こえるし、それが自分の個性にもなりました。

菅原卓郎(Vo, G)

菅原卓郎(Vo, G)

──歌詞の面では、2014年12月にシングルでリリースされた「生命のワルツ」に明確なメッセージが込められているように、全体的に菅原さんの感情が浮き彫りになっている曲が増えましたよね。

菅原 「生命のワルツ」には「一緒に行こうぜ」というメッセージを入れたかったんですけど、つまりその前提として自分の中にそういう気持ちがあったということで。だって、行きたくない方向に行く必要はまったくありませんからね。ただ、今までは主人公がいてストーリーがある歌詞が多かったのに対して、今回は自分が感じたことのある感情をちゃんと曲の中に入れようと。でもそれをそのまま実体験として書くのは面白いと思えないので、フィルターを1枚だけかけて、感情を伝えようと思いました。