映画「探偵はBARにいる3」PR

「探偵はBARにいる3」大泉洋インタビュー

「探偵はBARにいる3」大泉洋インタビュー

4年ぶりに名コンビ復活!イラストコラム&レビューも

大泉洋と松田龍平の共演作「探偵はBARにいる3」が、12月1日に公開される。東直己の小説「ススキノ探偵」シリーズをもとに、大泉演じる探偵と、松田扮するその相棒・高田の活躍を描く本シリーズ。第2弾「探偵はBARにいる ススキノ大交差点」以来4年ぶりに放たれるこの新作では、北川景子、前田敦子、鈴木砂羽、リリー・フランキー、志尊淳らをキャストに迎え、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の吉田照幸がメガホンを取った。

映画ナタリーでは、本作の公開記念特集を展開。大泉のインタビューと松田のコメントに加え、探偵と高田の相棒関係に着目したイラストコラム、過去シリーズや“東映らしさ”に言及するレビューなどを通して、作品の魅力を掘り下げていく。

文 / 内田正樹(P2)
浅見みなほ(P1、P3)
イラスト / 松崎りえこ

「探偵はBARにいる3」
2017年12月1日(金)より全国ロードショー
「探偵はBARにいる3」
ストーリー

「恋人の麗子が失踪した」。探偵は、高田の後輩からのありふれた女子大生失踪事件の依頼を引き受ける。調査に乗り出すと、麗子がモデル事務所に所属していたことが発覚。事務所のオーナー・岬マリに既視感を覚えた探偵は、周囲を嗅ぎ回っていたところその手下に襲われてしまう。やがてマリが裏社会で暗躍する北城グループの代表・仁也の愛人であること、そしてグループが殺人事件に関与している可能性が明らかになる。そんな中、探偵の頭によぎったのはある女との思い出。巨額の薬物取引と2つの殺人事件が交錯したとき、マリが探偵に“最後の依頼”を持ちかけて……。

スタッフ / キャスト

原作:東直己「ススキノ探偵」シリーズ(ハヤカワ文庫)
脚本:古沢良太
音楽:池頼広
監督:吉田照幸
出演:大泉洋、松田龍平、北川景子、前田敦子、鈴木砂羽、リリー・フランキーほか

大泉洋インタビュー 「探偵」シリーズ史上最高傑作と言える

Q.完成作品を観た感想を教えてください。

ほっとしたというのが正直な感想です。「探偵はBARにいる ススキノ大交差点」からかなり期間も空いていたぶん、やっぱりすごくプレッシャーが大きかったので……。脚本も(須藤泰司)プロデューサーと(脚本家の)古沢(良太)さんとずいぶんやり取りをして、4年越しに作った作品です。今回、監督が橋本(一)さんから吉田(照幸)さんに変わったこともあり、不安はありましたが、完成作を観て素直に「面白かった!」という印象で。過去2作の主演としても、「これなら大丈夫だな」と、待ってくれていたファンの皆様へ責任を果たせた気持ちです。

Q.メジャー作品として初主演を務めた「探偵はBARにいる」シリーズは、ご自身にとってそれだけ思い入れが強いのでしょうか。

やっぱり僕の役者としてのステップを大きく1段上げてくれた作品ですから。「探偵」には感謝しかありません。1作目と2作目の宣伝のときによく話していたのですが、よく私を起用してくれたなって。まだまだ主演なんてやったことがない中で大抜擢していただいたので、とてつもない思い入れなんですよね。

Q.高田役の松田龍平さんと、4年ぶりに“相棒”を演じていかがでしたか。

4年ぶりとは思えないくらい最初からいい雰囲気でしたね。彼は本当に「探偵」の撮影を楽しんでくれているし、いつも「北海道好きなんですよ」って言ってくれますから。今回は撮影が深夜に及ぶことが少なかったおかげで、龍平くんと2人で食事にも行きました。2人きりで雪の降る札幌の街を歩いて帰ったりもしたなあ。「ここで(カメラを)回してくれたら一番早いのにな」って言って笑ってましたもん(笑)。僕が雪道の歩き方を彼にレクチャーしながら、探偵と高田のように歩いてホテルまで帰りましたよ。

Q.新ヒロインの北川景子さんと共演した感想を教えてください。

色白の北川さんの美しさが、真っ白い雪の中でさらに映えてらっしゃいました。こんなに北川景子を堪能できる映画はないんじゃないかっていうくらい、彼女のさまざまな表情が見られるんです。美しい姿はもちろん、アクションをしているところも。びっくりしました、殴られ方のうまさたるや! 思わず「なんでそんなに上手なの?」って聞いちゃいました。女優さんが自分ではやらないような、リリーさんに髪をつかんで投げられたり、いわゆる汚れ役というようなシーンでも体を張っていらして。作品を観終わったあと、彼女の印象が鮮烈に残ると思います。

Q.今回の撮影にあたり、準備したことはありますか?

松重豊さんとのサウナシーンがあるので、ある程度の体作りはしなきゃなと思ったんですが、実は体を鍛える段階でけがをしまして。いつもはけがをするとしてもだいたいアクションシーンだったんですが……自分の老いをすごく感じましたね(笑)。俺は体を鍛えようとするだけでけがする体になってしまったんだ!と。でもこれでいいんじゃないかなって思ってるんです。前作から4年経っているんだし、フィルムに探偵の“老い”というものが焼き付いているのも、リアルでいいじゃないですか。どんどん若返っていく探偵なんておかしい! 今回僕は1つのテーマとして、“探偵の老い”もビシッと描きたかったんです(笑)。探偵も高田もいい感じに歳を重ねていると思いますよ。

Q.最後に、本作の見どころを教えてください。

脚本を読んで思ったのは、いい意味で大人な物語だなっていうこと。探偵の発する言葉1つにしても、歳をとってきたからか、含蓄があって、意外と沁みる。飲んで酔っ払った勢いでサラッと言ったりもするから、説教臭くないしスッと入っていくんです。あとは、前半部分は今までの「探偵」シリーズらしい気がしましたね。高田とのやり取りも笑えるし、コメディ要素が強いので、「探偵」ファンの方たちにも喜んでもらえるところなのかなあと。吉田監督は、本作を過去2作とまったく違うものにするのもよくないだろうし、かといってなぞってもいけないので、いろいろ大変だったと思います。むしろ超えないといけないプレッシャーの中で、見事に「探偵」シリーズ最高傑作と言えるものを作ってくれたなと感じています。

松田龍平コメント “少しがんばる”高田の新しい一面を

4年ぶりになりますが、また大泉さんと一緒に「探偵」ができることがとにかくうれしいです。僕自身、この探偵と高田の2人の復活を楽しみにしていましたし。スタッフもほぼ1作目、2作目と同じというのはシリーズものならではの楽しみでした。

「探偵はBARにいる3」

「探偵はBARにいる3」

僕が高田を演じるうえで探偵の存在は大きいですね。前回は大泉さんに会うと高田になれるという感覚でやっていました。ただ、それから4年も経ってしまったので、あの探偵と高田の雰囲気が出せるのか自分としては不安なところはあって。それでも、アクションシーンの撮影では探偵と高田がそれぞれ過酷な現場に呼ばれていく雰囲気に「あ、これだこれだ」って思い出した感じもあって、大泉さんと「この感じ懐かしいね」みたいな話をしました。

「探偵はBARにいる3」

「探偵はBARにいる3」

これまでは探偵の2歩後ろくらいを歩いている感じだったんですけど、今回高田を演じるうえで、ちょっと同じ歩幅で歩けたらって思って。(今までは)「とりあえず戦えばいいんでしょ?」くらいの立ち位置でダラダラやってたんですけど、今回は高田の後輩からの依頼というのもあるし、今までとは違う、少しがんばっている高田という新しい一面を見せられたらいいなと思っていました。あと1作目、2作目ともに“探偵以外友達がいない”感が満載だった高田に、原田という後輩の友達が出てくるので、そういう意味でも高田も成長してるのかなあと思いました(笑)。

大泉洋(オオイズミヨウ)
1973年4月3日生まれ、北海道出身。劇団ユニット・TEAM NACSに所属し、北海道発の深夜番組「水曜どうでしょう」でブレイク。2011年の主演作「探偵はBARにいる」で日刊スポーツ映画大賞石原裕次郎賞、第35回日本アカデミー賞優秀主演男優賞に選ばれた。主な参加作に「アフタースクール」「しあわせのパン」「晴天の霹靂」「アイアムアヒーロー」などがある。2018年2月からはTEAM NACS第16回公演「PARAMUSHIR~信じ続けた士魂の旗を掲げて」に出演する。
松田龍平(マツダリュウヘイ)
1983年5月9日生まれ、東京都出身。1999年に「御法度」でデビューし、日本アカデミー賞、ブルーリボン賞などで新人賞を受賞。2013年の「舟を編む」では日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、TAMA映画祭最優秀男優賞などに輝いた。主な出演作は「青い春」「恋の門」「まほろ駅前多田便利軒」「ぼくのおじさん」「散歩する侵略者」など。2018年2月3日には出演作「羊の木」が公開される。