映画「パーフェクト・レボリューション」PR

「パーフェクト・レボリューション」リリー・フランキー×清野菜名

「パーフェクト・レボリューション」リリー・フランキー×清野菜名

寿司を投げつけ、「マリオ」でジャムる!
ナイスコンビの笑えるラブストーリー

障害者の性への理解を訴える活動家・熊篠慶彦の実体験をもとにした「パーフェクト・レボリューション」が9月29日に公開される。幼少期に脳性麻痺を患い車椅子生活を送る主人公・クマと、人格障害を抱えた風俗嬢・ミツのラブストーリーで、熊篠の友人でもあるリリー・フランキーがクマ、髪の毛をピンク色に染めた清野菜名がミツを演じる。

映画の公開を記念し、映画ナタリーではリリーと清野にインタビューを実施した。障害者の恋愛や性という重く見られがちなテーマを描きながらも「エンタメ映画として観てほしい」と述べるリリー。その真意を明かしてもらうとともに、自分たちはナイスコンビだと言う清野に撮影内外のエピソードを存分に語ってもらった。

取材・文 / 伊東弘剛
撮影 / 杉映貴子

「パーフェクト・レボリューション」
2017年9月29日(金)全国公開
「パーフェクト・レボリューション」
ストーリー

幼少期に脳性麻痺を患い、手足を思うように動かせず車椅子生活をしているクマ。セックスが大好きなクマは、身体障害者の性への理解を訴えるため本の出版や講演、動画の投稿などさまざまな活動を行っている。そんなある日、彼は美少女・ミツと出会う。障害を抱えながらも前向きに生きようとするクマに恋心を抱いたミツは猛アプローチを開始。「あなたと私みたいなのが幸せになれたらすごいことだと思わない? それを世界に証明するの!」などと真剣に語るミツに戸惑うクマだったが、同じ時間を共有するうちに距離が縮まっていく。介護士の恵理にも祝福され、テレビ番組の出演も決まるなど順風満帆な2人だったが、ミツが精神のバランスを崩し……。

スタッフ

監督・脚本:松本准平
企画・原案:熊篠慶彦

キャスト

クマ:リリー・フランキー
ミツ:清野菜名
恵理:小池栄子
悟:岡山天音
晶子:余貴美子

この役は私がやるべき(清野)

──オファーを受けたときの心境を教えてください。

リリー・フランキー 僕はもともと企画・原案の熊篠(慶彦)と知り合いで、彼の活動を応援していたんです。だから彼のことが映画になると聞いてうれしかった。2人でロフトプラスワンで話しててもなかなか伝わらないことだって、映画になれば多くの人に届くかなと。

清野菜名 オファーをいただいたとき、松本(准平)監督から台本と直筆のお手紙をもらったんです。監督から手紙をもらうというのが初めてだったので、すごいうれしくって。手紙には清野さんの明るい表情がミツの笑顔にぴったりというようなことが書いてありました。

左からリリー・フランキー、清野菜名。

左からリリー・フランキー、清野菜名。

リリー 監督から直筆の手紙が来るとまあ断りづらい(笑)。

清野 (笑)。監督の気持ちがうれしかったですけどね。メール全盛の中で手紙をもらうことなんてほとんどないので。でもお引き受けしたのは、何よりも台本が面白かったからです。読んでいるうちにミツが頭の中で勝手に動き出して、この役は私がやるべきものだなと思ったんです。

菜名ちゃんには賞をもらってほしい(リリー)

──ご友人の熊篠さんをもとにしたキャラクターを演じるにあたって、心がけたことはありますか?

リリー ほかの映画よりもすごい楽でしたね。もともと知っている人でゼロから組み立てるわけではないので。

清野 お友達ですもんね。

リリー 演じることが決まってから熊篠を観察して取り入れた部分ももちろんありますけど、楽だったのは菜名ちゃんがみずみずしく躍動感を持ってミツを演じてくれたからというのも大きいです。僕は安心してミツを目で追っているだけでよかった。だから菜名ちゃんには賞をもらってもらわなくっちゃ。

「パーフェクト・レボリューション」

「パーフェクト・レボリューション」

清野 もらえるかな?

リリー まずはナタリーさんに映画賞作ってもらって、それでもらおうよ(笑)。

──検討します(笑)。清野さんは障害のある男性に恋する役どころに難しさは感じましたか。

清野 あまり感じませんでした。演じたというよりも、自分自身がミツだったんです。

リリー そうだね。菜名ちゃんの持っているいいところとミツのよさは重なるところがある。何よりも一緒にいて面白いんですよ。僕、女の人といて面白いとか、楽しいとか思うことあんまりないんですけど(笑)、この人と一緒にいると楽しいんですよ。だから現場でも自然にクマとミツのコンビ感が出ましたね。

清野 ほんとそう。自然と2人の関係ができてたよね、不思議。

リリー それがいきすぎちゃって、法事のシーンのときにカメラでなめられてるのに気付かなくて、2人でE.T.ごっこして遊んでいるところが本編に入っちゃってて(笑)。

清野 はははは。やったやった(笑)。

リリー 映画を動かしているのはミツなんですけど、彼女、登場のときから超ウザいじゃないですか? それで菜名ちゃんに「もっとウザく行こうぜ」とか言うと、セリフの終わりにこういうポーズ(敬礼)とかを足してくるんですよ。もうセンスいいなと思って。想像以上のもので返してくれるので、すごい仕事しやすかったです。

左からリリー・フランキー、清野菜名。

左からリリー・フランキー、清野菜名。

清野 セットの内側だけでなく、外にいるときもミツとクマだったんですよ。

まっすぐなところに惹かれた(清野)

──ミツはクマのどんなところに魅力を感じたと思いますか。

清野 いろいろな壁に阻まれながらも、自分がやりたいこと、活動していくべきことを曲げないで貫いているところが素敵だなと思います。まっすぐなところにミツとしても、そして私自身も惹かれました。

──リリーさんがクマの役だったからよりそう感じた?

清野 そうですね。この2人だからこそ劇中の関係が作れたと思います。ナイスコンビでしたよね、私たち。

リリー 僕の役は若手の人気俳優がやったほうが興行的にはいいんでしょうけどね。でも本当にナイスコンビだった。僕らがナイスコンビすぎて監督が嫉妬してましたからね。

「パーフェクト・レボリューション」

「パーフェクト・レボリューション」

清野 「仲いいなー。僕も入れてよ」って感じでしたね(笑)。

──逆にクマはミツのどんなところに魅力を感じたと思いますか?

リリー ミツはすごい痛い女の子として登場するんですけど、観ていくうちにミツの言っていることがどんどん真っ当に聞こえてくるんです。彼女は相手が障害者であろうが、金持ちであろうがなんの打算もなく全力でぶつかっていくから。そんなミツに接していくうちに、生まれてからずっと介護を受けてきたクマがミツの心の介護をする側に回る。ミツのおかげでクマも強くなっていくんです。まあちょっと気を緩めると海に沈められますけどね(笑)。