咲坂伊緒「思い、思われ、ふり、ふられ」PR

「思い、思われ、ふり、ふられ」

「思い、思われ、ふり、ふられ」

井上苑子が「ふりふら」とのコラボ楽曲を制作! 咲坂伊緒との対談から導き出された、キャラ4人の共通点って?

高校生の男女4人が織りなす青春群像劇「思い、思われ、ふり、ふられ」。これまで「ふりふら」の単行本用CMやPVに楽曲を提供してきたシンガーソングライターの井上苑子が、同作のために書き下ろしのコラボ楽曲を制作することが決定した。

コミックナタリーではコラボ曲の制作にあたり行われた、「ふりふら」作者の咲坂伊緒と井上による対談の様子をレポート。2人は「マンガを執筆するうえでの音楽の役割」「歌詞を執筆する際に咲坂作品から得ているインスピレーション」などについて語りながら、コラボ楽曲のテーマを話し合った。

取材・文 / 宮津友徳
撮影 / 小坂茂雄

咲坂伊緒「思い、思われ、ふり、ふられ⑥」
発売中 / 集英社
咲坂伊緒「思い、思われ、ふり、ふられ⑥」

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少女マンガの世界を歌で表現したい

──本日の対談は井上さんが「ふりふら」をイメージした書き下ろし楽曲を制作するにあたり、曲のテーマについて話し合っていただくという趣旨なのですが、おふたりは1巻発売時にも対談なさっていて(参照:「思い、思われ、ふり、ふられ」特集 咲坂伊緒×井上苑子対談)、コラボは今回で6度目ですね。

咲坂伊緒 これまで苑子ちゃんの曲を使った「ふりふら」のPVやCMを5回も作っていただいていて。今までは既存の曲を使用させてもらっていたんですが、今回は書き下ろし曲を作ってくださると聞いて、「こんな忙しい方に、そんなこと頼んでいいの?」って思ったんですけど、めちゃくちゃうれしかったですね。

井上苑子 わー、ホントですか! 咲坂先生の作品は私の青春ですし、私にとって少女マンガと言えば咲坂先生なので、がんばらなきゃって思ってます。これまで私は「少女マンガっぽくしよう」と思いながら曲を作ってきたんですけど、ホントに少女マンガを描いている咲坂先生と書き下ろし曲でコラボするっていうのは、やっぱりドキドキですね。

手前から咲坂伊緒、井上苑子。

手前から咲坂伊緒、井上苑子。

──井上さんは以前の対談で「『ストロボ・エッジ』の蓮くんの姿を妄想しながら曲を書いている」とおっしゃっていましたね。

井上 そうなんですよ。3次元の人をイメージすることができなくて。

咲坂 3次元の人を想像すると、生っぽすぎるのかな。

「思い、思われ、ふり、ふられ」のカラーカット。左から朱里、由奈。

「思い、思われ、ふり、ふられ」のカラーカット。左から朱里、由奈。

井上 私の歌の中で展開されている物語が、少女マンガみたいにきれいでかわいい状態でまとまったらいいなって思ってるんです。だから私の曲は何かしらのキャラを想像して書いたのがほとんどですね。たとえばちょっとダメな部分のある男の子について歌った「おんなのこ」って曲があるんですけど、「それでもあなたを越す人はいない」って内容なので、どこかに私の理想の人を彷彿とさせたいっていう思いがあって。蓮くんのことを妄想しました。

咲坂 (笑)。少女マンガっぽい曲を作ろうって思ったのはどうしてなんですか?

井上 私、少女マンガを読んでるとホントにキュンキュンして、つらいくらい涙が出ちゃうんですよ。読んでいるだけでこんな気持ちになれるのすごいな、これを歌でもやりたいなって思ったんです。でも歌詞ってやっぱりすごく短いので、聴いてくださる皆さんに情景をいかに頭の中で想像してもらえるようにするかっていうのはいつも考えて作っていますね。

井上苑子

井上苑子

「お母さん」って呼ばれていたのが、急に「おふくろ」になった気分

井上 先生は、音楽にインスパイアされて描きたいシーンが思い浮かんだりします?

咲坂 歌詞から何かを引っ張ってくるというよりは、「こんなシーンを描きたいな」って思ったときに、そのテンションに合った曲を聴いて自分の気持ちを高めるっていうことが多いですね。

──咲坂さんの作品はキャラごとに細かく好きなミュージシャンが決まっていますよね。「ふりふら」で言えば、朱里がサカナクション、由奈が大原櫻子、理央がtofubeats、和臣が藤井隆。挙がっているアーティストは、咲坂さんご自身が執筆中に聴いているアーティストだったりするんでしょうか。

咲坂 そうとも限らず、「この子だったら何を聴いていそうかな?」って人に相談して決めていますね。私が聴いているアーティストばっかり当てはめていたら、違いがなくなっちゃいそうなので。

5巻に掲載された由奈のプロフィール。好きな映画、雑誌、ミュージシャン、有名人などが細かく設定されている。

5巻に掲載された由奈のプロフィール。好きな映画、雑誌、ミュージシャン、有名人などが細かく設定されている。

井上 じゃあお仕事中はどういう曲を聴くんですか?

咲坂 アシスタントさんが入ってくれているときは、聴きやすい感じの曲が多いのかな。「ふりふら」6巻のCMにも使わせてもらった苑子ちゃんの「なみだ」は、歌詞に出てくる女の子のことを「ええ女やー」って思って泣いちゃうから、仕事中は聴けない(笑)。

井上 「なみだ」は夢を追う彼のことを思って別れを受け入れる女の子の曲なんですけど、「ふりふら」の由奈ちゃんなら同じことをしそうですよね。

咲坂 たしかに由奈ならしそうかも。でも私なら「私の気持ちを踏み越えてそれでも行くんなら行け!」って自分の思いを言っちゃうな。ホント泣いちゃう(笑)。

井上 ありがとうございます、めっちゃうれしいです! 「なみだ」は最終的に悲しい終わり方をしちゃうんですけど、6巻のCMを見ているともうちょっと幸せな結末にしておけばよかったなって思っちゃいます(笑)。「ふりふら」の6巻は、キャラ同士のいい感じのシーンが多かったので。

──井上さんは6巻についてTwitterで「乾くんがどんどんかっこよくなってる」とおっしゃっていましたね。

井上 1巻のころはまだ乾(和臣)くんがどういうキャラなのかわかっていなかったんです。でも朱里ちゃんのことを好きになってから、すごい男っぽくなってきてるなと思いますね。

6巻より、文化祭準備期間中の朱里と和臣の一幕。和臣はある時期から、朱里に心をかき乱されるようになってしまう。

6巻より、文化祭準備期間中の朱里と和臣の一幕。和臣はある時期から、朱里に心をかき乱されるようになってしまう。

咲坂 最近の和臣はちょっと大人というか、男になっちゃったなって感じがしますね。キャラクターのことを自分の子供だと思って描いているわけではないんですけど、それまで「お母さん」って呼ばれていたのが、急に「おふくろ」って言われたらこんな気分になるのかなって思いました(笑)。今後は恋愛をする上でブレーキが効かなくなった和臣を描いてみたいですね。

井上 いいですねえ! 私もめっちゃ見たいです!!