「ACCA13区監察課」

ACCA13区監察課

諏訪部順一×遊佐浩二

2人だけでは作れない、グロッシュラーとリーリウムの対立関係

TOKYO MXほかにてオンエア中のテレビアニメ「ACCA13区監察課」。オノ・ナツメによる原作マンガが月刊ビッグガンガン(スクウェア・エニックス)にて連載されていた同作は、13区に分かれた王国にある巨大統一組織・ACCAに関わる人々を描いた群像劇だ。現在は番外編「ACCA13区監察課 P.S.(ピーエス)」が、同誌にて連載されている。

コミックナタリーではアニメ化を記念し、全3回にわたる特集企画を展開。アニメのオンエアも終盤に差し掛かった第2回では、グロッシュラー役の諏訪部順一、リーリウム役の遊佐浩二に話を聞いた。ACCAトップの役職・5長官のグロッシュラーとリーリウムは、最初こそ対立する姿を見せていたが、先日放送された第9話では2人の本当の関係性が明らかに。そんなグロッシュラーとリーリウムを演じてきた諏訪部と遊佐に、作品とそれぞれの役への印象を語ってもらった。

取材・文 / 熊瀬哲子
撮影 / 佐藤友昭

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テレビアニメ「ACCA13区監察課」
ACCA13区監察課
放送情報
  • TOKYO MX:毎週火曜23:00~
  • サンテレビ:毎週火曜24:00~
  • KBS京都:毎週火曜24:30~
  • テレビせとうち:毎週火曜26:10~
  • BS11:毎週水曜24:30~
配信情報

見放題配信:アニメ放題 / バンダイチャンネル / ビデオパス / Hulu / プレミアムGYAO! / dアニメストア / dTV / U-NEXT
毎週木曜12:00~

AbemaTV
毎週土曜24:00~

都度課金:バンダイチャンネル ほか
毎週木曜12:00~

無料ライブ配信:AbemaTV
毎週土曜23:30~

ニコニコ生放送 月イチ振り返り配信
配信日時:2017年3月26日(日)20:00~25:30頃
配信内容:第1話~第11話
※配信時間は予告なく変更になる場合あり。
※1週間のタイムシフト視聴が可能。
作品情報
あらすじ

13の自治区に分かれた王国にある、巨大統一組織“ACCA(アッカ)”。かつてクーデターの危機により結成されたACCAは、国民の平和を守り続け100年が経とうとしていた。ACCA本部の監察課副課長 ジーン・オータスは、「もらいタバコのジーン」の異名をもつ、組織きっての食えない男。飄々とタバコを燻らせながら、13区を廻り不正がないか視察を行っている。そんなジーンを見つめる視線、不穏な噂と──おやつの時間。ジーンの平和な日常は、ゆっくりと世界の陰謀に巻き込まれていく!

スタッフ
  • 原作:オノ・ナツメ(掲載 月刊「ビッグガンガン」スクウェア・エニックス刊)
  • 監督:夏目真悟
  • シリーズ構成:鈴木智尋
  • キャラクターデザイン:久貝典史
  • 総作画監督:小田剛生、吉田奏子
  • 衣装設定:榎戸駿
  • 小物設定:五十嵐海
  • 美術監督:吉岡誠子
  • 色彩設計:橋本賢
  • 撮影監督:伏原あかね
  • 3D監督:籔田修平
  • 編集:木村佳史子
  • 音響監督:はたしょう二
  • 音楽:高橋諒
  • アニメーション制作:マッドハウス
キャスト
  • ジーン・オータス:下野紘
  • ニーノ:津田健次郎
  • ロッタ:悠木碧
  • グロッシュラー:諏訪部順一
  • リーリウム:遊佐浩二
  • スペード:大川透
  • パスティス:緑川光
  • パイン:安元洋貴
  • モーヴ:田中敦子
  • ポチャード:後藤ヒロキ
  • オウル:上田燿司
  • ノット:前野智昭
  • レイル:八代拓
  • シュヴァーン:宮野真守
  • マギー:上村祐翔
  • ファルケ2世:中尾隆聖
  • クヴァルム:石塚運昇
「ACCA13区監察課 1」
2017年4月21日発売 / バンダイビジュアル
「ACCA13区監察課 1」
Blu-ray BOX / 14040円 / BCXA-1225
DVD BOX / 11880円 / BCBA-4830
「ACCA13区監察課 2」
2017年6月23日発売 / バンダイビジュアル
Blu-ray BOX / 14040円 / BCXA-1226
DVD BOX / 11880円 / BCBA-4831
「ACCA13区監察課 3」
2017年8月29日発売 / バンダイビジュアル
Blu-ray BOX / 14040円 / BCXA-1227
DVD BOX / 11880円 / BCBA-4832
今回もオノ・ナツメから対談仕様の描き下ろしイラストが到着!
オノ・ナツメ描き下ろしによる対談仕様のイラスト。©Natsume Ono/SQUARE ENIX

グロッシュラーとリーリウム、2人の“小細工”

ACCAトップの役職・5長官の中でも、しばしば対立する様子を見せてきたグロッシュラーとリーリウム。これまでの2人の言動にスポットを当て、スペード、パスティス、パインの3長官、そして視聴者にどのような関係性を見せてきたのか振り返ってみよう。

「奴の考えていることが分かる者などそうはいまい」

ACCAトップの役職・5長官のグロッシュラーとリーリウムは、会議の中でも意見が合わず、対立する様子を見せていた。

アニメ「ACCA13区監察課」第1話より、グロッシュラー。

アニメ「ACCA13区監察課」第1話より、グロッシュラー。


アニメ「ACCA13区監察課」第1話より、リーリウム。対立するグロッシュラーについて、「奴の考えていることが分かる者などそうはいまい」と語る。

アニメ「ACCA13区監察課」第1話より、リーリウム。対立するグロッシュラーについて、「奴の考えていることが分かる者などそうはいまい」と語る。

「彼(グロッシュラー)こそがクーデター派なんだ」

ジーンに「君は正直で好感の持てる青年」と語るリーリウム。「ジーンがクーデターの橋渡し役という噂を流したのはグロッシュラーだと思っている」と考えを述べ、「用心したほうがいい」と忠告する。

アニメ「ACCA13区監察課」第3話より、ジーンとリーリウム。

アニメ「ACCA13区監察課」第3話より、ジーンとリーリウム。


アニメ「ACCA13区監察課」第3話より。リーリウムから忠告を受けたジーンが思うこととは。

アニメ「ACCA13区監察課」第3話より。リーリウムから忠告を受けたジーンが思うこととは。

「…甘いな」

ロックス区でグロッシュラーに会ったジーンは、自身の両親を失った13年前の列車事故を思い返す。当時のグロッシュラーの働きにより、以降の事故件数が減少したことに触れ、「自分が関わりないように、あなたもクーデターには関わりないのだと思っています」と思いを告げる。

アニメ「ACCA13区監察課」第6話より。グロッシュラーに「あなたもクーデターには関わりないのだと思っています」と思いを告げるジーン。

アニメ「ACCA13区監察課」第6話より。グロッシュラーに「あなたもクーデターには関わりないのだと思っています」と思いを告げるジーン。


アニメ「ACCA13区監察課」第6話より。ジーンの言葉に、1人「…甘いな」と零すグロッシュラー。

アニメ「ACCA13区監察課」第6話より。ジーンの言葉に、1人「…甘いな」と零すグロッシュラー。

「やるんだよ君が」

「クーデターをACCA主体で実行すべき」と5長官会議で提案するグロッシュラー。賛成するリーリウムを見て珍しがるほかの長官たちだが、これまで対立する姿を見せてきたのも、リーリウム発案の“小細工”によるものだったと明かされる。

アニメ「ACCA13区監察課」第9話より。曖昧な答えを返すグロッシュラーに「やるんだよ君が」と命じるリーリウム。

アニメ「ACCA13区監察課」第9話より。曖昧な答えを返すグロッシュラーに「やるんだよ君が」と命じるリーリウム。


アニメ「ACCA13区監察課」第9話より、「君は私の云う通りに動けばいいんだよ」とグロッシュラーに語るリーリウム。

アニメ「ACCA13区監察課」第9話より、「君は私の云う通りに動けばいいんだよ」とグロッシュラーに語るリーリウム。

諏訪部順一×遊佐浩二 インタビュー

実はいい人(諏訪部)

──まずは原作の印象を教えてください。

諏訪部順一 アニメへの出演が決まってから原作を入手したのですが、非常に読み応えがある作品だと思いました。オノ先生の独特なタッチのキャラクターはもちろん、物語が持つ空気感も非常に惹きつけるものがあって。当時の既刊分を一気に読んでしまいました。

遊佐浩二 僕も役に決まってから読ませていただきまして、独特の雰囲気を持った作品だというのが最初の印象でした。当然1つのセリフにはそれなりの情報量があるんですけど、交わす会話の中に余白があったり、キャラクターも発する言葉以上の表情をしていたりするので、表現が難しい作品だと感じました。

左から諏訪部順一、遊佐浩二。

左から諏訪部順一、遊佐浩二。

──それぞれが演じられるキャラクターについてはいかがですか?

遊佐 リーリウムは柔和な雰囲気を持っているキャラクターなので、女性と間違われる方が多いという話を聞いてうなずけました。僕は自分が演じる役として聞いていたので、最初から男性として見ていましたが。ただ、柔和な雰囲気を持ちながらも、やはり5長官という立場にあり、グロッシュラーと対立しているという構図にいるキャラクターなので、彼の意志の強い部分は感じましたし、食えない人間だという印象でした。

──グロッシュラーとリーリウムが対立している姿というのも、実はリーリウムの作戦であえてそう見せていた……という展開で、原作を読んでいたときも驚きました。

遊佐 グロッシュラーは特に寡黙な人ですから。2人の持つ雰囲気が余計にそういったミスリードをしていたと思います。

諏訪部 グロッシュラーは口数の少なさ故に、何を考えているのかなかなか見えてこないキャラクターだというのは原作を読んだときから感じていました。実はいろいろと裏で画策している悪者のような雰囲気を持っているんですけど……ところがどっこい、実はただのいい人という。

遊佐 ふふふ(笑)。

パイン(CV:安元洋貴)と行動をともにすることが多いリーリウム。

パイン(CV:安元洋貴)と行動をともにすることが多いリーリウム。

諏訪部 視聴者をミスリードするのがグロッシュラーの本作における役目。重要な役回りを任されたことをうれしく思っています。

──グロッシュラーが悪者に見えるのも、リーリウムの発言や行動がそうさせていたところがあったと思います。

遊佐 印象操作がありましたよね。ジーンに対しての発言もそうですけど、リーリウムがパインと一緒に行動するのも親しみやすさをアピールしているのかもしれない(笑)。彼は自分が持っている雰囲気をよくわかっているので、それを利用した立ちふるまいをしていたんでしょう。

ただ喋らなかっただけ、嘘はついていない(遊佐)

──グロッシュラーとリーリウムの関係性が明らかになったのは第9話の最後のシーンだったと思いますが、おふたりは演じられるうえでどのようなことを意識されたのでしょうか。

遊佐 種明かしになるシーンに関しては、「表の顔」と「裏の顔」という変化は付けます。ただ今までのリーリウムも嘘ではないので、それまでの芝居とまるっきり変えてしまうのは役作りとしておかしくなってしまう。なので今までのリーリウムも残しつつ、彼の本性、能動的な部分を強く出すようにしました。

諏訪部 リーリウムとの関係については周りを欺いてましたが、ACCAの存続、すなわち国の平和に対する熱い思いは若い頃から変わらず持ち続けているグロッシュラーですから、演じるうえで特に変化を付けようと意識したところはなかったですね。彼は常に彼ですから。

遊佐 心情的な変化はあると思いますけど、表に見せている部分はリーリウムがあえて見せようとしているところなので、そのまま表現することが正しいと思っています。グロッシュラーに関しては、別に嘘はついていないですもんね。ただしゃべらなかっただけで。

遊佐浩二

遊佐浩二

諏訪部 そう、言わなかっただけなんですよ。

──確かに5長官会議の席でも多くは語りませんし、ジーンから言われた「あなたはクーデターに関わりがないと思う」という言葉に対しても、否定も肯定もしていないですもんね。

遊佐 なので原作を頭から読み返してみると、「ああ、こういう人だからこういう行動を取っていたんだ」と改めて理解できるところがあると思います。ペシ区とロックス区の事故に関しても自ら責任を取ろうとするくらい、国の人々に対する思いを持っている。だから一番優しい人だと思います。

諏訪部 ええ。グロッシュラーはただの優しい人なんです(笑)。

遊佐 ははは(笑)。